七つの鍵

解説

パラマウントを去ってR・K・Oに入社したリチャード・ディックス氏の第1回主演映画で、アール・ディア・ビッガース氏の原作小説とジョージ・M・コーハン氏がアダプトした舞台劇とを基として「ストリート・ガール」と同じくジェーン・マーフィン女史が台本を執筆し、「虹晴」「炭坑」のレジナルド・バーカー氏が監督、「コンサート」「愛の医者」のエドワード・クロンジェガー氏が撮影したもの。助演者は「愛の医者」「コンサート」のミリアム・シーガー嬢を始め、「愛の曳綱」のルシアン・リトルフィールド氏、「闇を行く」のマーガレット・リヴィングストン嬢、カールトン・メイシー氏、クロフォード・ケント氏、デヴィット・ジェニングス氏、ネラ・ウォーカー嬢、ジョセフ・アレン氏等である。

1929年製作/アメリカ
原題または英題:Seven Keys to Baldpate

ストーリー

探偵小説作家のウィリアム・ハロウェル・メギーは友人のハル・ベントリーと5000ドルの賭をした。それは絶対に静かな場所を與えれば24時間内に小説を書き上げて見せるというのだった。ベントリーは夏期の貸別荘で冬期中閉鎖しているボールドペイト荘が理想的だというのでメギーはそこへ出掛けることになった。クラブを出ようとする時ベントリーはニューヨーク滞在中の女流新聞記者メエリー・ノートンをメギーに紹介した。美しいメエリーに興味を感じたメギーは寧ろ彼女に夜のニューヨークでも見物させ度いと思ったがベントリーが承知しないので彼は1人でボールドペイト荘へ赴いた。番人のクインビー夫婦は彼に鍵を渡して山麓の村へ出掛けた。これが唯一の鍵だと教えられて安心した彼が仕事にかかろうとすると鍵穴に鍵の鳴る音が聞えた。第1の鍵の所有者は殺人鬼、第2は幽霊、第3はメエリー、第4は不可思議な女、第5は悪政治屋、第6は狂気の資本家、第7は疑問の男で、次々に此のボールドペイト荘に現れ、メギーが書く小説以上に奇々怪々な事件が行われた。メギーはひどく好意を寄せているメエリーが事件の渦中に巻き込まれるので気が気でなく恐ろしい一夜を明かした。夜明けに漸く彼は悪漢共を一室に閉込めることに成功したが其時には彼自身疲労のため失神しそうになっていた。そこへ思いがけなくベントリーが訪れた。そして皆でメギーを笑い者にし、ベントリーは皆が俳優である事を告げ、メギーが書く小説は事実に即しないものであることを立證した。というのがメギーがボールドペイト荘で執筆した小説で、彼は見事賭に勝ったのである。折柄ベントリーとメエリーが訪れて来たのでメギーは彼女を小説中に活躍させたことにつき彼女の許しを乞うたのであった。

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