土曜日の試合

解説

「キートンの麦酒王」「キートンの歌劇王」等を監督したスポーツ映画で、「今日限りの命」「カンターの闘牛師」のロバート・ヤングが「ラジオは笑う」「パリの魔人」のリーチ・ハイアムスは相手とて主演するもの。ルシアン・ケイルーの原作を「大空の闘士」「北海の漁火」のデール・ヴァン・エヴァリーが脚色し、カメラは「鉄血士官校」「ミイラ再生」のチャールズ・ステューマーが担任した。助演者は「響け応援歌」「黄金の唄女」のメエリイ・カーライル、「全米軍」「監視装甲車」のアンディー・ディヴァイン、「笑う罪人」「七万人の目撃者」のジョン・マック・ブラウン、「女探偵長」「ルンペン紳士」のメエリイ・ドーラン、「響け応援歌」のジョセフ・ソーアス、「心の青空」のグラント・ミッチェル、新人ルシル・ランド、ポール・ボーカジ、ポール・ハースト等である。

1933年製作/アメリカ
原題または英題:Saturday's Millions

ストーリー

ギム・ファウラーは蹴球名選手として大学の人気者だが、自分ではスポーツは職業的な意味しかないとひねくれた考えを持っていた。そしてその考えを口にだして、自分には1人も親友はない、親友面をしている者共は皆自分を利用してなんらかの利益を得ようとする底意があるのだ、と婚約者のジェーン・チャンドラーに言った。スポーツ神聖論者の彼女はジムの考えを攻撃して論争した挙げ句、明日は大事な試合があるという前晩、2人の婚約は解消となる。クサったジムは酒を痛飲し、ある酒場の勘定係の女マリーの許へ遊びに行く。ジムとマリーとは前からある関係にある間柄だった。ところがマリーは実はその酒場の持ち主の女房であった。彼女は亭主が明日の試合にはジムの敵方に多額の賭けをしているから、ぜひ試合に負けてくれと頼む。聞き入れないので亭主が出て来て喧嘩となりジムは手の骨を折り、危ういところへ友達がやって来てジムを助け出した。傷の手当てをした後、明日の試合には出場差しつかえなしと決められる。手に負傷していながらジムは奮闘して味方を有利に導いたが、惜しいところで手が思うように動かずパスされた球を落としてしまった。彼は罵倒されることを予期したが、監督も主将も選手たちも一般学生も彼の奮闘に感激し、選手たちは負けたのは自分たちの責任だと陳謝した。ジムは始めてスポーツ精神の美しさに打たれた。喜んだジョーンは彼を招待した。ジムは自分のスポーツ観が誤りだったことを告白し、ジョーンと楽しく抱擁したのである。

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