泥酔夢

解説

「フットライト・パレード」「ゴールド・ディガース」と同じくジョーン・ブロンデル、ディック・バウエル、ルビー・キーラー及びガイ・キッピーが共演するミュージカル映画で、「駄法蝶男爵」のザス・ビッツ、「フットライト・パレード」のヒュー・ハーバートが共演する。「餓ゆるアメリカ」のロバート・ロードが「ロシア探訪飛脚」のデルマー・デイヴズと共同して書き卸した物語をデーヴィスが脚色し、「ブラウンのサーカス」のレイ・エンライトが監督に当たり、「笑う巨人」のシド・ヒコックス、「フットライト・パレード」のソル・ポリートが撮影した。レビュー場面は例によってバスビー・バークレーが創案演出した。

1934年製作/アメリカ
原題:Dames

ストーリー

変わり者の大富豪エズラ・アウンスは従弟ホレス・ヘミングウェイを事務所へ呼んで、かねて自分が計算している米国の道徳向上を目的とする、アウンス道徳振興会を創立させ、ホレス自身品行方正を証明するなら、1000万ドル払うと約束する。そこで早速2人はその会を創立する為に紐育へ赴くが、その車中でホレスは、同室したレビュー女優のメーベルと親しくなり、エズラの手前女に金を掴ませて口止めする。さてニューヨークへ着いて娘のバーバラがレビュー作家兼俳優のジミイと恋仲なるを知ったホレスはエスラの思惑を気にして今後ジミイと交際してはならぬと娘に厳命する。しかしジミイはエズラを訪ねて新しいレビューを興行する後援を頼むが、あえなく拒絶されて引き退る。一方ジミイと知り合いになったメーベルは彼が金主を探しており、ホレスとは遠縁に当たる事を知って一策を案じ、まんまとホレスから25000ドル巻き上げ、それを興行費にしてレビューは悠々公開の運びになる。エスラはこのレビューは風教上良くないから是非共振興会の手で止めさせると言い張り、その初日にホレスとマティルダを連れて劇場に乗り込み、このレビューを妨害する目的で雇っておいた暴力団を観客の中に入り込ませるが、シャックリが出るので持参の薬を飲んだところ、アルコールが主成分だったのでたちまち陶然となってしまう。するとメーベルが舞台から盛んにウインクするので嬉しくなり夢中で手を振ると、それを合図だと思った暴力団が俄然暴れ出し、劇場は大混乱に陥る。潔く駆けつけた警官に関係者一同拘引されるが、一同はエズラの薬ですっかり良い気持ちになり陽気にはしゃぎ廻る。そして到頭エズラを丸め込んだメーベルは彼と結婚する事になる。

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