珍妙楽天王
解説
ジョージ・ブロードハースト氏作の有名な舞台劇を映画化したもので「のんだくれ」に続くジャン・ハーシヨルト氏主演のジユウエル映画である。監督者は「のんきなおばさん」「離婚願望」等と同じくスコット・シドニイ氏でハロルド・シユーメイト氏が映画劇用に書き改めノーマン・マクロード氏と共同して台本を製作した。共演俳優は「海賊アップルジャック」出演のエニッド・ベネット嬢、「美人食客」出演のドロシー・デヴォア嬢、「突貫花婿」出演のウォルター・ハイアース氏で、其の他エド・ケネデイー氏、ジェームズ・マーカス氏、ロバート・アンダーソン氏等も出演している。
1927年製作/アメリカ
原題または英題:The Wrong Mr. Wright
ストーリー
今時コルセットなどを付ける婦人は無いがサイラス・ホワイトはそのコルセット製造会社の社長であった。伜のシーモア・ホワイトは婦人の下着を考案したが、それをニューヨークからあまり遠からぬアトランチック市で催される流行衣装公開の席で見せ、注文を取って売れない物を作っているサイラスの会社の危機を救ってやろうと企てたのは会社の販売部長フレッド・ボンド君で、会計係のライトと計り1万ドルの金を持って出掛けた。サイラスは1万ドルを持ち逃げされたものとし男女2人の探偵を向けた。一方サイラスの伜シーモアは15年前の恋人が今は金持ちの後家さんになっているという手紙が、アトランチック市のホテルにいるその婦人から来たので、結婚するつもりでそのホテルへやって来ると現在の恋人は大兵肥満の大女、驚いたシーモアは会計係のライトの名を偽り、自分はライトであると言って逃げを打った。折り柄シーモアを1万ドル拐帯犯人ライトであると目星をつけた女探偵ヘンリエッタ・オリヴァーはどうかしてその証拠を握らんとして彼に接近するうち、2人はいつか共鳴してしまった。やがて彼がライトではなくシーモアである事、並びに1万ドルの金の使途も判ったで凡ての疑惑は晴れ、またシーモアが考案した下着は時好に投じて、商売繁盛の基になった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- スコット・シドニー
- 脚本
- ハロルド・シューメイト
- ノーマン・マクロード
- 原作戯曲
- ジョージ・ブロードハースト
- 撮影
- ジョージ・ロビンソン