「群像パニック映画の元祖!」大空港 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
群像パニック映画の元祖!
大吹雪で機能が麻痺した空港。その混乱の最中、不審な男が旅客機に搭乗したとの情報が…。
「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」「大地震」など1970年代にブームになったパニック映画の火付け役。
1970年度アカデミー賞9部門ノミネート、タダ乗り常習犯のお茶目な老婦人を演じたヘレン・ヘイズが助演女優賞受賞。
バート・ランカスター、ディーン・マーティン、ジーン・セバーグ、ジャクリーン・ビセット、ジョージ・ケネディら当時の人気スターが揃う。
パニック映画と言うと大掛かりなパニック・シーンが売りの見世物的な作品が多い。
が、本作は人間ドラマがメイン。空港責任者、関係者、パイロット、スチュワーデス、乗客、それぞれの背景が交錯するグランドホテル方式。その後のパニック映画のスタイルを確立させた。矢口史靖監督の「ハッピーフライト」も本作が原点である。
後半、男が爆弾を持っている事が分かり、さながら密室サスペンス。追い詰められた男は自爆し、機体に穴が開き、旅客機内は大混乱。緊急着陸を要請するが、滑走路には雪が積もり、空港側は対応に追われ…。ハラハラドキドキの展開はパニック映画の醍醐味たっぷり。
オールスターキャスト、スケール、面白さ…どれを取っても贅沢な、これぞエンターテイメントの見本!
やっぱり70年代のパニック映画は好きだなぁ。
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