善良な婦人達

解説

インス氏門下のガードナー・サリヴァン氏の原作で、これを大作品「キスメット(1920)」の監督をして名を挙げたルイ・ガスニエ氏が自ら監督した特作映画で、世の婦人の浮薄を戒める社界劇である。劇はニューヨーク、南部フランス、モンテ・カルロ等を背景として展開され、主役ローズマリー・セビー嬢とハミルトン・レヴェル氏の卓抜な演技は力強い印象を与えるという。

1921年製作/アメリカ
原題:Good Women

ストーリー

カセリン・ブリンクレーという若い娘は旧道徳に拘束されて、自分の意志までも犠牲にしている「善良な婦人達」を見て、乙女心のあさはかにも、自分だけは世俗を超越して思い通りの生活をして見せると決心した。ニューヨークの街中に美術家ばかりの住むグリニッジ・ヴィレッヂという一郭があった。そこに住むピアニストでニコライ・ブルーウィッチという男が、カセリンに近づいて妻ある身をも顧みず、彼女の歓心を買わんとして甘い言葉を囁いていた。しかし彼の妻インナは貞淑御良、良く家を守って夫に仕え、飽くまで夫を愛していた。カセリンはインナのことを年頭に置かず、専心己が快楽に酔うていた。世の中はしかし彼女の考えていたようなものではなかった。彼の醜さ、卑しさを知った時、彼女は自分の誤りに気づいた。彼女が再び世間的の立場を得ようとした時は既に遅く、世間は男が俗習に反対することは赦しても、婦人がそうすることは決して赦さなかった。初めてカセリンは世間の習慣を認めずして生活することの不可能なのを学んだのであった。

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