人生の闘争

解説

「偽りの唇」「母の愛」同様にエー・ピー・社のファーストナショナル社との合同前に於けるトーマス・エッチ・インス氏の作品で、原作はケーレイ・ウィルスン氏である。主役がホバート・ボスウォース氏で、監督がローランド・V・リー氏で、脚色者がジョセフ・フランクリン・ポーランド氏である事等その他撮影者に至る迄、同社映画なる「盲目の愛」「一騎当千の男」と同様である。共演者はマッジ・ベラミー嬢、タリー・マーシャル氏、ナイルス・ウェルチ氏等。パ社映画「水に潜りて」以来インス氏を離れていたボスウォース氏が久し振りに同氏の許に出演したもの。

1921年製作/アメリカ
原題:The Cup of Life

ストーリー

ローイ・ブラッドレイ青年は米国に於いて学校を卒業し新嘉玻なる父の親友の許へ行った。実は彼の父の親友と彼が思っている男バリー・ブランドこそ彼の真の父で真珠の密輸出入を業としているのである。此処に暮らす中、青年は隣家なる中国人チャンの養女ペインと恋仲になった。彼女は米国の娘であるが6歳の時両親を失ってチャンに引き取られたのである。チャンは若き両人の恋を知り、ローイを追い払う為に悪辣なる計略を以てブランドとローイとの間に暗中に激烈なる争闘を行わしめた。しかしこれがチャンの計略と知った時、危うくローイの生命迄奪う所であったブランドは猛然とチャンを懲らしむべく向かった。チャンは漸く若者の恋を許した、幸福な2人を後に、ブランドは己が本名素性を我子なるローイにも明かさず又も永い公開に出て行った。

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