成吉斯汗の仮面

解説

「龍の娘」「続フーマンチュウ博士」と同じくサックス・ローマー原作のフー・マンチュウ奇譚の映画化で、アイリーン・カン、エドガー・アレン・ウルフ、ジョン・ウィラードが共同脚色し、「街の野獣(1932)」「緑の処女地」のチヤールズ・J・ブレイビンが監督に当たり、「虎鮫」「天国爆撃隊」のトニー・ゴーディオが撮影した。主役は「フランケンシュタイン(1931)」「ミイラ再生」のボリス・カーロフが勤め、「今晩愛して頂戴ナ」「愛に叛く者」のマーナ・ローイ、「暗黒街の顔役(1932)」「アルセーヌ・ルパン」のカレン・モーリー、「マデロンの悲劇」「令嬢殺人事件」のルイス・ストーン、「空の花嫁」「歓呼の涯」のチャールズ・スターレット、「街の野獣(1932)」「愛に叛く者」のジーン・ハーショルト等が共演している。

1932年製作/アメリカ
原題:The Mask of Fu Manchu

ストーリー

英国の考古学者ライオネル・バートン卿はヴォン・バーグ教授と共に、かって欧州をも征服したモンゴルの英傑ジンギスカンの墳墓を発掘しようと企てていた。たまたまバートンはその墳墓所在地を発見して勇み立った。英国の諸大学に学んで多くの博士号を持っているフー・マンチュウ博士は、廿世紀のジンギスカンを夢見ていたので、バートンが墳墓の所在地を発見したことを知るや、たちまち部下をして、バートンを大英博物館からミイラの函に入れて誘拐させ、飛行機によって中国のフー・マンチュウ博士の巣窟に運ばせた。フー・マンチュウ博士はジンギスカンの仮面と剣を得て、欧州征服の号令を下すつもりなので、バートンを鐘の拷問によって苦しめ墳墓の所在地を白状させようとした。バートンの娘シーラと彼女の許嫁でありバートンの助手であるテリイ・グランヴィルは、ヴォン・バーグ教授その他と共に、父の行方を探すのを兼ねて墳墓発掘に赴いた。シーラはかねて父から所在地を聞いていたので直ちに発掘に着手し、意外に早くジンギスカンの仮面と剣とを取り出した。そしてバートンの行方すなわちフー・マンチュウの本據を捜索中のロンドン警視庁の名探偵ネイランド・スミスと落ち合った。フー・マンチュウは仮面と剣が発掘されたことを知り、宝物とバートンとを交換しようと申し入れて来た。テリイはシーラの懇願を容れてその使者に立った。ところがその剣はスミスがすり替えておいた偽物だったので、フー・マンチュウは激怒して、バートンを殺し死体をシーラの許へ送った。そしてテリイには怪しい血清を注射してフー・マンチュウの意のままに動かせる精神耗弱者とした。一方スミスはテリイが帰ってこないのに単身フー・マンチュウの本據探査に赴き、捕らえられた。テリイはフー・マンチュウの意をうけて仮面と剣とを持って来るようにシーラに告げに来た。シーラは疑ったがヴォン・バーグが行くことを主張し、遂にフー・マンチュウに宝物は取られて、捕らわれの身となった。シーラは黎明を期して神への犠牲に捧げられることとなった。スミスはようやく縛めを解いて、折柄逃れ来ったテリイと力を合わせ、ヴォン・バーグを救い出し、フー・マンチュウが装置している百万ボルトの電流を利用してシーラを救い出し、フー・マンチュウ一味を電撃して掃蕩してしまった。

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