情炎のコンゴ

解説

「街の野獣(1932)」「狂乱のアメリカ」のウォルター・ヒューストンが主演する映画で、原作はヒューストン自ら主演したチェスター・ディ・ヴォンドとキルバーン・ゴードン合作の舞台劇で、「アナベル情事」「狂へる銀翼」のレオン・ゴードンが脚色、MGM映画の外国語版の監督役だったウィリアム・コウエンが監督に当たり、「僕の武勇伝」「キューバの恋唄」のハロルド・ロッソンが撮影した。助演者は「キューバの恋唄」「翼破れて」のルーペ・ヴェレス、「拳闘のキャグネー」「空の花嫁」のヴァージニア・ブルース、「女性に捧ぐ」「太平洋爆撃隊」のコンラッド・ネーゲル、「満蒙龍騎隊」「マタ・ハリ」のC・ヘンリー・ゴードン、「南の誘惑」のミッチェル・ルイス等である。

1932年製作/アメリカ
原題または英題:Kongo

ストーリー

足の不自由なフリントは中央アフリカのコンゴの密林で、王者として迷信深い原住民たちを支配していた。彼がコンゴに身を隠したのは十八年前彼の妻を奪い、あまつさえ彼を傷つけて、彼の下半身を不随にして了ったグレッグに深刻な復讐をするのが目的だった。彼は十八年前グレッグから奪った娘アンを、入れてあったケープタウンの修道院から、父に会わせると偽って連れ出し、ザンジバーの魔窟に売りとばし続いて自分の手許に連れ来って日夜折檻を加えた。急激な生活の変化とフリントの虐待からアンは荒みきって半狂乱の女となった。ある日道を踏み迷った白人の医師キングスランドが集落にやってきた。フリントは自分の脚を治療してもらうために、彼を捕虜同様にして集落に引止めて置くうち、キングスランドとアンはお互いの不幸を同情し合って恋に陥った。フリントの復讐は荒みきったアンを父親グレッグと対面させ、その上でグレッグを殺し、父親が死ぬと生残った縁者の女を火炙りにする原住民の風習に従ってアンを犠牲にする考えだった。グレッグは彼の手に乗って誘い出されて来た。原住民たちは白人の女が火炙りになるというので近郷近在から続々と集まって来た。フリントはアンをグレッグに引合せたが、その時初めて彼はアンがグレッグの子でなくフリントの伜であることを知った。彼は狼狽してグレッグを救けようとしたが、グレッグは原住民の手にかかって最期を遂げた。アンは火炙りにされなければならぬ運命となった。アンを救うためにはフリント自身が犠牲となるより手段はなかった。初めて父性愛に目醒めた復讐魔フリントは、アンを逃して自らの身を殺した。アンとキングスランドは蕃地を脱出して文明の世界に幸福を見いだした。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く