獣面

解説

バッド・ポラードが監督した作品で、脚本はベジル・スミスの原作からポラードがスミスと協力して作成した。主演者はレスリー・キングで、ニリダ・マンテス、リード・ブラウン、アイリーン・マイヤース、等が助演している。撮影はダル・クラウスンの担任。

1932年製作/アメリカ
原題:Horror

ストーリー

アメリカのある会社の社長ジョンは、その昔、インドに旅行したときに名高い寺院の賓物とされている像を見て、それが欲しくてたまらなくなった。だが、いくら懇望しても寺院ではそれを売ってくれないので、彼は悪いこととは知りつつも、それを人知れず盗み出してアメリカへ持ちかえった。後でそれと知ったインド人は、仏像の奪還を計るとともに、ジョンを呪う誓いを立てた。それから数年の後、ジョンは紐育の町で、ふと2人のインド人が己の一挙一動に鋭い眼を注いでいるのに気がついた。彼は、さてはインドから復讐に使者がきたものと思い込み、大いに恐れた。だが、その夜、風雨雷鳴の激しい中をインド人はいよいよ大蛇とゴリラを連れてジョンの家に忍び込んで来た。彼らは妻を脅かして仏像を返せと迫る。そして放たれた大蛇は妻に絡みつき、ゴリラはジョンを押さえつけるのである。ジョンは恐怖の余り一夜にして物凄い悪魔の形相に変わった。ジョンは浅ましい己の顔を見て悲鳴を上げたが、その時に彼は眼が覚めた。インド人も大蛇もゴリラも実は皆ジョンの良心の呵責から見た1場の夢だったのである。

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