紫衣の乞食

解説

アンドリュー・ソーター氏原作の小説を、エドガー・ルイス氏が自ら監督した第4回パテー社ルイス映画で、ニューヨークの株式界を背景とした力強い劇である。スターを持たない映画として、各俳優各々が各々腕一杯の演技を試みていることもこの映画の特徴である。ユ社にいたL・C・シャムウェイ氏とスタンホープ・ホイートクロフト氏、ルース・キング嬢等が主な役を演じている。「紫衣の乞食」とはソロモンの言葉「王も誰も愛なき時は紫衣を纏える乞食に過ぎず」から得たものである。

1920年製作/アメリカ
原題または英題:A Beggar in Purple

ストーリー

ジョン・ハーグレーヴの終生の目的はロージャー・ウィントンを負かすことのできる地位になって母の恨みを晴らしたいことであった。ハーグレーヴとウィントンとはお互いに競争の地位にある紙工場を経営していた。ハーグレーヴは破産に瀕したスタンダード製紙会社を引き継ぐことになったが、ウィントンはこれを聞いて我が会社の基礎の危うくなるのを感じ、過激的新聞紙を買収し、ハーグレーヴの使用するゲラアムという男を通じて重要書類を盗み、新会社の株を買って一儲けしようとした。しかし彼は自らの張った網に懸かって失敗し、一挙にして貧乏になる。ハーグレーヴはかくして富を得た。しかしそれと同時に婚約の間なるアイリーン・フォレスターの変心を知った。愛なき王は紫衣に包まれた乞食も同様。しかしついに彼は書記マーガレットの清き愛を得、一度失った視力も回復して真に幸福なる生涯となる。

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