殺人街

解説

「踊子をめぐりて」「犠牲」と同じくモント・ブルー氏が主演する映画でジョージ・キッブ・ターナー氏の原作に基づいて「子守歌(1929)」「幸運の寵児」のジョセフ・ジャクソン氏が脚色及び台詞を担当し、「高速度尖端娘」「マネキンの夢」のウィリアム・ボーディン氏が監督し、「君知るやわが悩み」「恋の走馬燈」のシド・ヒコックス氏が撮影したもの。助演者は「愛の曳綱」「某重大事件」のライラ・リー嬢、「ベンスン殺人事件」のウィリアム・ボイド氏、「踊子をめぐりて」「グレイト・ガッポ」のベティー・カンプソン嬢、「最敬礼」のウィリアム・ジャニー氏、ウィルフレッド・ルーカス氏、コーネリアス・キーフ氏、デウィット・ジェニングス氏等である。

1930年製作/アメリカ
原題または英題:Those Who Dance

ストーリー

ティム・フレディーは失業して姉のノラ共々その日の糧にも困っていた頃。ダイアモンド・ジョーと綽名される悪漢と知合い彼の仲間になってしまったのでノラは心を痛めティムを正業に就かせようと努めた。ある夜のことジョーは目星をつけていた絹布倉庫を襲い多量の絹布を盗み出したが、警官パット・ホーガンに発見されたのでジョーは警官を射殺してしまった。ジョーと気脈を通じている絹布倉庫専属の私立探偵ベンスンはジョーのピストルを秘かにティムのポケットに入れて彼を警官に引渡す。かくてティムは死刑を宣告される。ティムが拘引されて寄辺無くなったノラはやむなくジョーの家に厄介になる。知事の手を通じてティムの助命の手筈が調えてあるというジョーの出鱈目をノラは愚かにも信じたのである。ジョーの女房キティーは嫉妬深い女で、ジョーが他の女と出来合うとその度毎に悶着を起こすのが常であった。ノラがジョーの家に寄寓した日にも女のことで大喧嘩が始まりキティーはジョーに散々に打擲された。逆上したキティーはジョーを陥れようと考えてノラに警官ホーガン殺しの真相を打ち明け、ティムを救ってジョーをその筋の手に渡す計画を立てた。そこでノラは警察を訪ねて事情を話すと殺されたパット・ホーガンの兄ダンが弟の復讐に乗り出すこととなり、ノラの情夫でデトロイトの悪漢向う疵のターナーと名乗ってジョーの家に厄介になる。ジョーは他人を入れるのを好まなかったがティムの死刑執行まではノラの頼みを聞いてやらねば都合が悪いので承知した。がなんとなく不安なのでジョーはベンスン等と相談して舞踏会を催し、ターナーが怪しい奴だったら殺してしまう計画をめぐらした。そしてダンのターナーは仮面が剥がれて危地に陥ったが、ダンは突差の間にノラと一狂言演じてノラの手にジョーのピストルを渡させた。そこで主客転倒してジョー一味が敗者となった。ベンスンは逃げるジョーを射殺して探偵らしく装ったが慧眼なダンに看破されて捕縛され、折柄襲来した警官隊は悪漢どもを一網打尽した。

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