サスカチワンの狼火
劇場公開日:1954年4月1日
解説
「グレン・ミラー物語」のアーロン・ローゼンバーグが製作し、「世界を彼の腕に」のラウール・ウォルシュが監督した1954年作品で、カナダ騎馬警官隊を扱ったテクニカラーの活劇。脚本は「命を賭けて」のジル・ダウドが書下した。撮影は「砂漠部隊」のジョン・サイツ、音楽は「王者の剣」のジョセフ・ガーシェンソンが担当。主演は「零下の地獄」のアラン・ラッドと「陽のあたる場所」のシェリー・ウィンタースで、J・キャロル・ナイシュ「ミズーリ横断」、ヒュー・オブライエン、ロバート・ダグラス「ゼンダ城の虜(1952)」、アントニオ・モレノ「雷鳴の湾」)、リチャード・ロングらが助演する。
1954年製作/87分/アメリカ
原題または英題:Saskatchewan
配給:ユニヴァーサル日本支社
劇場公開日:1954年4月1日
ストーリー
カナダ騎馬警官のオロータ警部(アラン・ラッド)は、クリー族の酋長の息子ケジュウとともに巡察を終えサスカチワン砦に向った。オロークとケジュウは共に育てられた義兄弟だった。2人は途中、凶悪なスウ族に襲われていた女グレース(シェリー・ウィンタース)を救って連れ帰った。砦の新任隊長ベントンは、穏和なクリー族に理解なく、オロークにケジュウの銃を取り上げろと命じた。オロークはケジュウから無理やり銃を奪ったので、ケジュウは怒って義兄弟の縁を切った。カナダ当局は米国からスウ族が移動し反乱して以来、クリー族にも武器弾薬の給与を停止したので、クリー族は猟もできず飢に迫られた。そのころ砦へ米国の刑事スミスが、グレースをお尋ね者として捕えにやって来た。グレースはスミスの兄を殺した犯人だというのだ。辺境の事情は険悪となり、ベントン隊長はウォルシュ砦へ引上げる命令をうけた。スミスもグレースとともに警官隊と同行することになった。途中スウ族の奇襲にあったが、オロークの働きで撃退した。オロークは隊長の無能を知り、反逆罪を承知で指揮権をうばった。ベントンは復讐を誓ったが、部隊の全員はオロークに従った。あるとき、スミスはグレースに強引に言い寄った。彼はグレースと無理に結婚するため、彼女の罪をでっち上げたのだ。オロークはスミスを叩きのめしたが、スミスは拳銃をかまえた。その瞬間、ベントンがスミスを射殺した。この銃声でスウ族が迫って来た。オロークは弾薬を1カ所に集めて火をつけ敵を撃退し、部下のヤンクに部隊をウォルシュ砦まで届けることを命じた。自らは平服に着かえ、1人クリー族の宿営地に向った。クリー族の酋長は、クリー族がスウ族と合同して戦わねば、スウ族にほろぼされるとオロークに告げた。オロークは砦に帰ってクリー族への武器供与の必要を説いたが、守備隊長は彼の反逆罪を挙げて、彼を営倉に入れた。そこにはオロークの部下たちも入れられていた。守備隊長、ベントンらはクリー族と会談するため、部隊の大部分を連れて出動した。その間に、ケジュウとグレースの扶けでオロークらは脱獄し、スウ族の襲撃をうけている守備隊長を救援した。オロークはクリー族にも武器をわたし、スウ族の背後から攻撃を加えてこれを滅ぼした。オロークは反逆罪を免ぜられ、除隊してグレースとともに新生活を築くため米国へ向かった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ラオール・ウォルシュ
- 脚本
- ギル・ダウド
- 製作
- アーロン・ローゼンバーグ
- 撮影
- ジョン・F・サイツ
- 美術
- ベルナルド・ヘルッブルン
- Richard Riedel
- 音楽監督
- ジョセフ・ガーシェンソン
- 編集
- フランク・グロス
- テクニカラー・カラー・コンサルタント
- ウィリアム・フリッチェ