劇場公開日 2020年7月10日

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エレファント・マンのレビュー・感想・評価

全51件中、21~40件目を表示

5.0約40年経ても色褪せない人間の尊厳を問う問題作

2020年8月6日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

滋賀県大津市の大津アレックスシネマにて『エレファント・マン<4K修復版>』を公開3日目に鑑賞。
約40年前、私が未だ中学生当時に大ヒットした際には、ホラー映画かと思って勘違いをしていて鑑賞せず終いでしたが、今回鑑賞することが出来て本当に良かったです。

そもそもは、怪物の様な特異な容姿から「エレファント・マン」と呼ばれ見世物小屋に入れられていた、実在したジョセフ・メリック青年(映画ではジョン・メリック)の数奇な悲しい生涯をモデルにした、人間の尊厳を問うマイノリティの半生を描く大人気戯曲があったそうなのですが、デヴィッド・リンチ監督は、アンソニー・ホプキンス演じるトリーブス医師が残した彼の回顧録に着想を得ながら、その戯曲とはまた違ったアプローチで映画化。

「切なさに胸が締め付けられる」というキャッチコピーにも嘘偽りのないほどに、実に切ない感動的な映画でした。

ジョン・ハート演じる素顔を隠して解き放つ純朴なメリック青年に扮した演技には心奪われるものがありました。

大女優ケンドール夫人役演じるアン・バンクロフトがメリック青年と一人の人間として心から交流を深める描写も良かったでした。

また、トリーブス医師が「私は見世物小屋の興行師ハイツと同じなのではないか」と自問自答したり、病院内の世界を見世物小屋と比較するなど、デヴィッド・リンチ監督が意識的に盛り込んだ、人間の尊厳を問うための構造的な仕掛けにも心揺さぶられました。

メリック青年が、目では見えない部分を想像力で補って作り上げた大聖堂の模型も、人間の尊厳や、或いは見かけからは垣間見られない内面をも真正面から見つめる暗喩として理解することも出来るでしょうね。

観客は少ないながらも、シクシクと泣いておられた若い女性客も居られるなど、日本初公開から約40年経っても実に色褪せない感動作品でしたので、決してホラー映画ではなく、人間の尊厳を描いた問題作なので、是非とも多くの人にも観て頂きたい傑作でした。

従いまして、私的な評価と致しましては、
人間の尊厳を問う問題作であり、40年を経た今も尚、色褪せない感動作品であり、傑作かと思いますので、五つ星評価的には、満点評価の★★★★★五つ星の評価が相応しい作品かと思いました次第です。

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HALU

4.0ほとんどの映画で婦長さんは大体正しい!

2020年8月4日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

知的

「エレファント・マン」4K修復版で鑑賞

映画の前半、エレファント・マンの姿は
ほとんど映し出されることなく
暗がりに潜むシーンやカーテン越しのシルエットなど
まるでスリラーの様な緊張感。

この映画初見の人には、
画面に彼が映し出されるシーン自体が
一つのハイライトともなっています。

いわゆる19世紀末の産業革命後のイギリスの
街や大気の汚さ(公害や汚水)が
否応なく伝わってきるモノクロの画面。

労働者の過酷な労働状態や
貧富の格差もさることながら
人権意識が低かった19世紀末の様子と
エレファント・マンの気持ちなど御構い無しに
彼を利用しようとする人の心の醜さ
偽善的行為の連続に
いわゆる残酷シーンとは違う意味の
観ていて辛くなるシーンも多く
公開当時、10代だった私は映像的にも内容的にも
大きな衝撃でトラウマ映画でもありました、が

それでも、当時、観て良かった!!

なので今回も、
39年前の自分に会いに行く様な気持ちで
鑑賞しました。

で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては

今回特に心を惹かれたのは

エレファント・マンを見世物小屋から救い出した
アンソニー・ホプキンス演じるトリーヴス医師の心の動き。
初めてエレファント・マンを観た時の表情!
ワンカットでの見事な演技!

トリーヴス医師には最初、
医師としての人体への探究心や
功名心もあったかもしれない。
でも、この時の表情があったからこそ、
観ている方もトリーヴスの心を信じることができた。

なのに中盤、あることを看護婦長から忠告された時の
トリーヴスの少々そっけない対応に
人の心の危うさや移ろいやすさを感じた。

やがてトリーヴスが自身の行動を冷静に考えだす。
エレファント・マン
つまりジョン・メリックにとって
自分は善き人、良き友だろうか?

人の心は危うい。

最初から悪意を持って振る舞う人間はともかく
悪意はなくとも、その人の立場や事情によって
態度が変わってしまうことはまま、あるし
善意だと自分では信じていても
角度を変えれば偽善や売名行為に変質していることも〜

ジョンがトリーヴスに何度も「友よ」と呼びかける。

おそらく誰よりも人の心に敏感なジョンは、
トリーヴスが自分にとって「良き友」でいてくれる
今だから、ある行動をとったのでは?

本当に深い映画です。

チャンスがあれば
是非、劇場で集中して観てください。

==========
いつも「共感!」やフォローをありがとうございます。
人の感想を読んでしまうとすぐ影響されてしまうので
皆さんの評論は遅れて少しづつ拝見してます。
どうぞよろしくお願いします。

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星のナターシャ

3.5🎻ゆるやかに演奏せよ

2020年7月28日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

最近BS放送にて、何回も観たからも〜観ないわ‥ と思いつつもチャンネルを回したらやっていたのをついまた観てしまった『プラトーン』(ちなみに『グラン・トリノ』も同類)で、♫「弦楽のためのアダージョ(意味:👆🏼タイトル)」というもの悲しげな曲が流れているのを再認識し、同じ曲が印象的に使われているというこの映画を改めて観たくなったので、またまた晩に人の来なさそうな劇場にシアターイン。

この作品は全くの初見ではないですが、基本的に私はモノクロや古い映像が苦手でありながらも、4Kリマスター版のお陰でこれはそこらへんは苦にならず、初めて観たかのような気分で鑑賞することができました👍🏼

後から調べたところ、このジョン・メリックさんは12歳頃までは身体的な問題は無かったようで(訂正: wikipediaによると生後21ヶ月から病変が始まったそうです)、故に難病が発症してからの彼の苦しみ哀しみを想像しますと、なんとも相当の御苦労を耐え忍んでこられただろうことに畏敬の念を抱きます。

トリーヴス医師が誰かに似てるな🤔?と思いつつ・・、
『グレイテスト・ショーマン』のことを思い出したりしつつ・・、
男塾のコスプレをしていた勝新さんみたいな病院のバンカラ守衛にムカついたりしつつ😡・・、
自分なら彼をあれほどもてなし続けられるだろうか🤨と自問自答したりしながら観てました。
件の♫〜アダージョはラストシーンにて。

取りあえず彼の苦労多き、でも晩年は愛情に癒されたであろう生涯を讃えて+⭐️

ちなみにだからなんだという話ですが、このレビューは慣れない左手🤚🏼のみでフリック打ちして書いてみました📱

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寝落ちマン(次男)

4.5映画館で

2020年7月24日
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鑑賞方法:映画館

中学生の時、新宿プラザ劇場に見に行った事を思い出しました。満席で入場出来ず見れませんでした。懐かしい思い出です。
TVのオンエアで見ているので、初見では無いです。
今回、劇場で鑑賞出来て良かったです。
フレディ・フランシスのシネスコの絵が素晴らしいです。リンチ印全開の世界です。ストレートストーリーの優しい眼差しが好きなので、この作品も好きになりました。

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おさむ

5.0初見。

2020年7月19日
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鑑賞方法:映画館

名作と言われながら見たことなくて…。確かに名作だった。普通に生きれることのなんと幸せなことよ。善意も押し付けかどうわわからなくなってくるし。自分みたいな凡人がみてもささるものがありました。

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peanuts

5.040年の時を経ても色褪せない

2020年7月18日
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この映画が上映された当時、中学生だった。
40年という時間を経て、また再びこの作品を観られた喜びは【映画だからこそ味わえる至福】他ならない。

素晴らしいキャストの方々が、当然の事ながら他界しているという一抹の寂しさを感じるが……
この時代は洋画・邦画を問わず【いい作品】が多く、今回を機に【再上映】という枠があってもいいのでは?と感じました。

スクリーンという空間は【自分の人生も投影してくれる】と気付かせていただいた。

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シャンタル

3.04K修復版

2020年7月16日
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鑑賞方法:映画館

で初鑑賞。
エレファントマンってこんな話だったんだ
哀しくも美しいラストでした
有名作品をスクリーンで見られてよかったです

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ぼろんてーる2

4.5醜さも美しさも外見ではなく心

2020年7月16日
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昔、フィルム上映で観た時より、クリアな印象。
どのくらい4K修復のリマスターが綺麗なのかと観に行ったら、大袈裟かもしれないけど、新作みたいでした。
この画面確認のためだけでも、行ってよかった。
すごいですな、今のリマスター技術は。

ところで、改めての鑑賞で、子どもの頃よりはっきりと「まともな外見でも、エレファント・マンを見世物扱いし、笑い、差別する人間の方がよほど怪物だし醜い」と思わせてくれました。
いや、SNSなどで差別やヘイトが横行する今の時代だからこそ、かえってこの作品のテーマが染みたのかもしれません。

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コージィ日本犬

5.0こんな素晴らしい映画がこの世にあったなんて。

2020年7月15日
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鑑賞方法:映画館

おじいさんになってからのジョン・ハートしか知らず、彼の昔の有名出演作らしいということで、4K修復版の劇場公開を とりあえず見に行ったのですが・・・
これがもう、大傑作。ジョン・メリックの心が美しすぎて、観終わっても動揺し続けている。
人生で、この映画に出会えて良かったと思った。だいぶ遅きに失してる感はありますが。

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三月☆うさぎ

4.0大昔に観たと思いますが、見世物小屋のシーンしか覚えていませんでした...

2020年7月14日
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鑑賞方法:映画館

大昔に観たと思いますが、見世物小屋のシーンしか覚えていませんでした。
子どものころで、怖くて続きが観れなかったのかもしれません。
150年前に比べればよっぽどマシですが、今でも異形の者に対する差別は厳然と存在します。
この映画を観て、少しでも差別が無くなるといいですね。

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やまぼうし

4.0じぶんの醜い心を映し出す鏡

2020年7月13日
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正直、とても後味の悪い作品である。
なぜなら人間が持つ醜い心を暴き出される映画だからだ。

自分は、研究の好奇心にかられた(最初の頃の)トリーヴス医師であり、カネが人生の全ての見世物小屋の興行主であり、「異形」を怖いもの見たさにかられた見物客、と同じだという「鏡」を目の前に見せつけられる。

David Lynchから大きな課題を与えられたが、今回は簡単に解が出そうにない。

メリックのうつくしい心根が、せめてもの救いだ。

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atsushi

4.0【”I am not an animal! I am a human being!" 人の善性と悪性を美しきモノクロ映像で描き出した作品。<4K修復版にて鑑賞>】

2020年7月12日
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鑑賞方法:DVD/BD、映画館

悲しい

難しい

幸せ

ー19世紀のロンドンに実在した人物の物語。モノクロ映像の”黒”の美しさが印象的。ー

■今作の魅力
 1.19世紀ロンドンの貧富の差が、衣装を通じてきちんと描かれている所。又、ロンドン病院の内装、意匠の美しさも素晴らしい。

 2.人間扱いされていなかった、”エレファント・マン”がジョン・メリックという一人の知性ある人間であることを山あり、谷ありのストーリー展開の中で徐々に表していく所。又、その過程で、愚かしき人間の姿もきちんと描き出している所。

 3.物語の切り替わりが暗転で行われている所。

 4.哀切なトーンのメインテーマ。

・19世紀のロンドンの見世物小屋には、様々な”見世物にされている人たち”がいた。小人症、シャム双生児・・。だが、”エレファント・マン”と書かれた小屋は締まっている。ロンドン病院の外科医トリーヴス(アンソニー・ホプキンス)は興味を惹かれ、興行師バイツにお金を渡し、特別に見せて貰う。涙する、トリーヴス。
ー序盤は、”エレファント・マン”の姿は露わにされない。ー

・バイツに激しく棒で打たれた”エレファント・マン”を見たトリーヴスはバイツと掛け合い、傷を癒す間、彼をロンドン病院で治療する約束をし、病院の一室に住まわせる。
が、その事実が公になり、上流階級の愚かしき人々が”お見舞い”と称して、彼に会いに来るようになる。
ー気の強い婦長から”貴方がやっていることは、興行師と同じ!”と言われ悩むトリーヴスの姿。その中で、彼は”エレファント・マン”は、ジョン・メリックという名の21才の若者で、知性も教養もあることに気づくのだが、トリーヴスを演じたアンソニー・ホプキンスが素晴らしい。-

・ジョン・メリックは与えられた部屋の中で、小さな窓から見える大聖堂の模型を作る日々。大女優ケンドールとも交流が生まれ、彼女から写真を貰い、舞台にも招待される。が、愚かしき人々から安息の日々を奪われそうになるジョン・メリック。

<ラスト、壊された大聖堂の模型を修復し、”これで、終わった・・”と呟き、母とケンドールの写真を枕元に置いて、”人間として、人間が眠る姿勢で”床に入るジョン・メリックの姿は、沁みます・・。>

<2000年頃、DVDにて鑑賞>

<2020年7月12日 4K修復版を劇場にて鑑賞>

■蛇足
 ・興行師バイツが連れていた少年が、「ボヘミアン・ラプソディー」の制作をブライアン・シンガー監督から引き継ぎ、「ロケット・マン」でも監督した、デクスター・フレッチャーだったとは・・。
 ・初見の時は”当たり前だが”予想もしなかった・・。嬉しい、映画の連鎖である。。

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NOBU

3.0リンチワールドが見え隠れするヒューマンドラマ

2020年6月12日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

確か月曜ロードショーで放映されたのを観て以来、実に数十年ぶりに4Kで再見。
デイヴィッド・リンチがどういう監督なのかを知った今となっては、フリークスへの偏愛ぶりやホラー的演出などは、いかにも彼らしい。
今やハンディキャップ映画は珍しくなくなったものの、それでもエレファント・マンが背負う過酷な運命は、他の追随を許さない。

にしても、たまたま会話していた相手がアメリカのインランド・エンパイアという地域の出身と聞き、その地名から映画『インランド・エンパイア』を思いついたリンチが、「エレファント・マン」というタイトルに惹かれて監督することにしたというあたり、インスピレーションや直感に従う作品づくりはホントにブレない。

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regency

4.0ほっこりする場面もある

2020年5月29日
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鑑賞方法:DVD/BD

悪役もでてくるが、イイ人に、助けられるシーンなどもあったり、女優さんと、仲良くしてもらえたりと、幸せそうなシーンもあったから、ほっこりもできた。

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かおりん

4.0忘れられない映画

2019年10月9日
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なぜか脳裏にいろんなシーンが焼き付いて忘れられない映画になりました!この映画のせいで夜店の見世物小屋は前を通るのもいやになりました!人として成長させられた映画でもありました!

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Kayo

4.5リメイク希望

2019年8月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

1980年の映画なのに白黒で、カット割りから音楽まで50年遡るような凝った作りの映画。
時代が19世紀ロンドンだからなのか、この映画のテーマ故なのか。

見世物になっていたジョンを招き、安住の住処を与えた外科医トリーブス。彼の人脈なのか、人気の舞台女優など有名人がジョンを慰問するようになり、その事が新聞記事に取りざたされる様になる。ジョンの世話をしていた看護士がトリーブスに言う。
「ジョンがまた見世物になっています!」
トリーブスが自問自答し始める。
「自分も、ジョンを見世物にしていた男と変わりないのか・・・」

しかし観客は知っている。トリーブスはジョンと初めて会ったとき流した涙を。

ここに限らず、終始胸が抉られる話でした。

アンソニーホプキンス若い!髪フサフサ!

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クリストフ

3.5悲しくてなんとも言えない気持ちになった

2018年11月12日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

前情報あまりなく、デビッドリンチ監督という事で見てみた。

この時代のイギリスと物語との雰囲気は絶妙で、見てよかった一作。

なんて不平等なんだろう。。
最後まで辛い気持ちにさせられる映画だった。

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Junkona

4.0ジョン・メリック

2018年10月3日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

ドキュメンタリーではなくフィクションとして描いてくれて助かった。

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yuki

5.0人間の善と悪

2018年7月23日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

これは素晴らしい作品。人間の善と悪の両面をマザマザと見せつけられた印象。外見だけで相手を判断する人間の愚かさを気付かされる。無駄なシーンも一切無く、最後までリンチ監督の世界観に引き込まれた。これぞ映画、感服しました。
2018-135

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隣組

5.0そこいら中にエレファント・マンはいるのだ

2018年3月29日
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鑑賞方法:DVD/BD

なんと醜悪な、正視に耐えない、
吐き気を催すほどの化け物だ

しかしそれはジョン・メリックのことではない

病院の下働きの男と、彼に金を払って夜間に彼のを好奇の視線で覗く面々のことだ

そして本作をエレファント・マンとはどんな奇形の人間なんだろうと興味本位に観に行った過去の自分のことでもある
自分もまた見世物小屋に群がる人々と同じではなかったのか

トリーヴス医師もまた、あの興業師が喝破したように、学会で他の医師に見せびらかす事が目的だったのだ
見世物小屋で金を稼ぐか、自己の研究成果として学会での地歩を固めるかの違いでしかない
見世物小屋の口上シーンと学会の発表シーンは見事な相似形を描く

しかしジョンに知性があることを知って、扱いを改めて人間として接するようになる

もしジョンに知性がなければ?
あのまま?
人間扱いしていない?

研究対象として飽きたら、彼を一体どうしたのだろう?

衰弱して倒れてしまい、役にたたなくなったジョンを杖で殴りつけ、激しく突く扱いをする興業師とどこが違うのだろう

相模原の知的障害者施設で大量殺人事件を起こした犯人の視線とどこが違うというのだろう?

ジョンは知性を隠していたのだろうか?
生まれてこの方、誰からも愛されず生きてきたのだ
両親からも捨てられたのだろうか?
興業師に売られたのかも知れない

写真の中の母の美しさだけが彼の知る唯一の愛だったのだ

人間の尊厳を来る日も来る日も毎日否定されて育つことが、一体どれほどの苦しみだったのだろうか?

人間の尊厳を認められないとは、それはコミュニケーションを否定されることだ

それゆえに知性なぞ必要ではなかったのだ
知性が在ることを伝えても誰からも取り合ってはくれないのだから

だからジョンはトリーヴス医師も最初は何も信用していなかったのだ

なんという深い絶望なのだろう
人間でいる必要がなかったのだ
人間であると思ったら生きてはいられなかったのかも知れない

自分に知性があるのかをトリーヴス医師と院長は知りたいのだと理解したとき、彼は人間に立ち戻ったのだ
生まれて初めてのコミュニケーションの成立だったのかも知れない

トリーヴス医師もまた、彼とコミュニケーションできたとき、彼は人間であることを、今更ながらにして理解したのだ

そして恥ずべきは自分であると知ったのだ

エレファント・マン
それは奇形の人間の物語
見た目が異常だから差別を受けた

しかし外見ではなく、内面が少し変わっていても
いやそれどころか、どこも何も変わりもないのにイジメという差別をよってたかってする連中もいる
コミュニケーションを拒否する人がいる
親でさえ、教師でさえ、そういう人間がいる

その現実に絶望のあまり自ら命を絶つ人さえいる
死をえらばなくても、ジョンのように精神が衰弱していく人もいる
そこいら中にエレファント・マンはいるのだ

私達は病院の下働きの男や彼が引き入れた低劣な人々になってはいないだろうか?

自分が恥ずべき人間になってはいないだろうか?

相手を理解しようとするこころ
コミュニケーションを厭わずにとろうとする努力
トリーヴス医師のように自ら気づいて改められるのだ
遅いということはないのだ

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あき240