「恐らく主人公は見てる人が思うほど辛くはないと思う。少なくても今は。」エレファント・マン 茂さんの映画レビュー(感想・評価)
恐らく主人公は見てる人が思うほど辛くはないと思う。少なくても今は。
幼いときから繰り返し虐待を受けてきた上で、仕事をし続けて来たわけで、出なかったらここまで素直な心を維持、表現できない。
だから音楽の使い方。効果音の使い方。繰り返される虐待描写には少し違和感を覚えた。デビット・リンチ自身が彼を見世物にしてはいないか。悪人と善人という両極端をみせつけられ、そう思った。悪人は西洋独特の貴族社会の中で相当虐げられてきたのではないか。さらに弱いものを叩くしかないこの社会の悲劇感を感じる。奥さんだけは純粋に主人公と
向き合ってはいたが、総じて貴族社会の息苦しさが目についてしまった。今現在の西洋はそうではないと信じたいが、この時代で相当行き詰まっている苦しさを感じた。彼の心だけが自分にはホッとできた。
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