「大傑作フレンチコネクションと比べると……」L.A.大捜査線 狼たちの街 ブロディー署長さんの映画レビュー(感想・評価)
大傑作フレンチコネクションと比べると……
最初っから最後まで1秒1秒がポスターにできるほど完璧な映画だったフレンチコネクションに比べるとずいぶん落ちる。フレンチコネクションと違って、この映画は見ていなくてもいい中途半端なシーンが多い分ゆるい。もちろんウィリアム・フリードキンなのでそこらへんのアクション映画より絵作りに緊張感があるのはさすがだが、なにせワンチャン担当の音楽が徹頭徹尾ダサい。一気にフリードキンらしくない安っぽいB級感が出てしまう。映画において音楽ってかなり大事なんだとあらためて知らされる。この映画でも、フレンチコネクションの時のドン・エリスの不協和音の音楽を使った上で、意味の無い80年代風女セクシーダンサー達みたいなシーンは全部カットして、100分以内に詰めれば、LAでの善も悪もない殺伐とした殺し合い連続という渋めの傑作になったかもしれない。
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