銀界の伊達男

解説

「赤い鳩」「僧房に咲く花」のギルバート・ローランドと「ドレーク事件」のバーバラ・レナードの共演映画でウィラード・マックの原作から「ハレルヤ」「黎明の剣士」のリチャード・スカイヤーが撮影台本及び台詞を書き、プロデューサーとして名高いハル・ローチが監督した。助演者は「暗黒街のローマンス」「サンダーポール」のロバート・エリオット、ニーナ・クォータロ、アーノルド・コーフ、ジョージ・デイヴィスその他である。

1930年製作/アメリカ
原題または英題:Men of The North

ストーリー

カナダ西北の森林地帯を股にかけて、罠を使って猟を巧みとする若者でルイという男がいた。敏捷なることと、彼の特殊の技量は狐の異名を付せられている程である。彼のキビキビした男らしい性格は、仲間の評判であった。彼は自分の誕生日の夜、近所の村人達をあつめてささやかなる宴を張った。たまたま鉱山の持ち主で百万長者ラスキンの娘ネドラが、この村落に到着して、彼女もまた招かれて加わった。ルイは、ネドラの美しさに心奪われた。日頃、彼を慕っているウーリ・ウーリという混血の娘は、これを見て嫉妬の炎を燃やした。その頃、ラスキンの鉱山から運び出される金塊が、頻々として奪われ、掠奪されるのでムーネイという警部が探査の歩をすすめていた。そして彼の疑惑の眼はルイにそそがれたのである。ウーリ・ウーリは、ある日、図らずもルイが金を隠しているところを秘に発見して、ルイの以前とは異なった冷やかな態度に憤りを感じ、嫉妬のあまり、ムーネイ警部にそれとなく密告した。ルイは、ムーネイ警部が、自分につきまとっているのを不愉快に思い、難を避けるために姿を隠そうと決心した。一方、ラスキン父娘は出発することになった。2人は犬にそりをひかせ吹雪をついて鉱山に向かった。ルイを追っていたムーネイ警部は、誤って崖下に墜落し、重傷を負った。ルイは自分に迫る危険をも省みず、すべてを忘れて彼を救助して、運び込んだ小屋が、ラスキン父娘の休息している小屋であった。ここで、父娘は初めてルイが盗賊の嫌疑をうけていることを知り、父のラスキンは非常に怒ったが、娘のネドラは、ルイの潔白を信じて疑わなかった。ラスキン父娘は、再び小屋を後に出発せねばならなかった。ルイは、彼等の立ち去った後ろ姿を見送っていたが、彼等の失踪している前方に雪崩れの起こるのを予知して、声をかぎりに叫んだが及ばなかった。彼は、懸命になって、彼等の後を追ったが、ついに間に合わず、轟然たる音とともに崩れ落ちて来た雪の下に父娘は埋められた。ルイは父娘を救い出した。しかしネドラは失神していた。ルイは彼女を付近の小屋に運び入れ、手当てを加えていた。その折から、レイ逮捕の警官隊がやって来た。彼はその一隊から査問に付されたが、金塊盗難の真相を知っている一牧師の証言により、一身の潔白が証拠立てられ、彼は自由の身をなることが出来た。ルイとネドラの喜びは大きかった。そして2人の愛の誓いは遂にむすばれたのであった。

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