「ニューヨーク大停電の9ヶ月後にベビーブームが起こった」キングコング(1976) kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ニューヨーク大停電の9ヶ月後にベビーブームが起こった
高校時代に映画館で観たときの感動は忘れられない。ひょっとすると、映画館で初めて号泣したのはこの映画かもしれないのだ。しばらくキングコング・ブームが続き、サンシャイン60にも実物大のコングが飾られていたものだ。
『ディープ・スロート』のおかげで助かった女優。チラリと見える裸体の美しさは高校生にとってはかなり目の保養となった。「インカ帝国を発見したのはコルテスじゃなくピサロだ」などという台詞にも世界史を勉強する身には記憶に残った。もちろん「ニューヨーク大停電の9ヶ月後にベビーブームが起こった」という会話はずっと記憶に残る。
高い砦の中で原住民たちの怪しげな儀式を発見するが、未曾有の大油田発見か!と躍起になる石油会社スタッフたち。「コング コング」と雄叫びを上げる様子には興味はなく、ジャックだけが巨大な猿を予言していた。ドワンは原住民にさらわれ、キングコングが彼女を掴んで島の奥へと帰ってゆく・・・このときの原住民の踊りも神秘的で印象に残る。
クライマックスでは、今は亡き世界貿易センタービルに登るキングコング。途中、ツインタワーのもう一方へ飛び移るという曲芸も見せてくれる。そして悲しい結末。金儲け主義の大企業への風刺と軍批判の思想が伺えるところも素敵だ。
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kazzさんのコメント
2022年10月29日
kossyさん、私は1981年に上京したのですが、その前にも東京には何度も来ていて、サンシャイン'60のコングは見たような気もしますし、テレビかなにかで見ただけかもしれませんが、上半身の巨大コングはなんとなく覚えています。
私にとってはジェシカ・ラングのデビューが衝撃で、一瞬見えたバストトップを神々しく感じたものです。(^-^;