「奪い合いのキメラ」M:I-2 どん・Giovanniさんの映画レビュー(感想・評価)
奪い合いのキメラ
魅惑の女スパイと言えば、『ルパン三世』(モンキー・パンチ作)の峰不二子に敵う人はいない。しかし峰不二子は残念ながら実在しない。
今作のヒロインであるナイア・ホールに扮するダンディ・ニュートンは、ジンバブエ人の母とイギリス人の父の間に生まれ、人類学の学士号を獲得している(有料パンフレットによる)。イーサン・ハント(トム・クルーズ)達からすれば、こういう浅黒くて小柄なタイプが魅惑的なのだろうなぁと思った。
前作と違って明るくてカラフルな印象。伝染病の奪い合い、三角関係的ロマンス、宿敵との対決をギターの音色が響くロック風な音楽で軽やかに描く。
冒頭の飛行機墜落事故やバイオサイトでの開発等、わかりやすい陰謀を背景に、マスクと変声装置をふんだんに使い騙し合う。
トム・クルーズの格好良さは前作以上で、グランド・キャニオンの場面、オープンカー二台の崖っぷちの場面、ヘリコプターからビルに侵入する場面、クライマックスのバイクの場面など、見どころが沢山ある。
劇場版シリーズの『名探偵コナン』並みに神業のオンパレードなので、派手なアトラクションを純粋に楽しまない手はない。
印象に残る映画であった。
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