曲線悩まし

解説

「底抜け騒ぎ」に次ぐクララ・ボウ嬢主演のオール・トーキーで、レスター・コーエン氏が特にボウ嬢のために執筆した物語をドナルド・デービス氏と「カナリヤ殺人事件」「恋してぞ知る」のフローレンス・ライアソン女史とが共同脚色し、「四枚の羽根」「都会の幻想」のロタール・メンデス氏が監督したもの。助演者は「君恋し」「サンダーボルト(1929)」のリチャード・アーレン氏を始め、舞台から来たケイ・フランシス嬢、「壁の穴(1929)」のデイヴィッド・ニュエル氏、「四人の悪魔」のアンダース・ランドルフ氏、「底抜け騒ぎ」のジョイス・コンプトン嬢等で、撮影は「カナリヤ殺人事件」「マンハッタン・カクテル」のハリー・フィッシュペック氏が担任している。

1929年製作/アメリカ
原題:Dangerous Curves

ストーリー

ブロック曲馬団の娘曲馬師パット・デラニーは有名な針金渡りの名人の遺児で、いつかは父の名を辱めぬだけの針金渡りになりたいと考えていた。だからパットが一座の針金渡りのラリー・リーを崇拝し人知れず純な乙女らしい恋を捧げたのも無理ではなかった。しかしラリーは彼の相手役を勤めるザラ・フリンに惚れていて、ザラがラリーの相手役をしているトニー・バレッチと嬢を通じていることなどは少しも知らなかった。パットはラリーが一座の者共に影で嘲笑されているのを聞いてはいられなかったので、ザラとトニーとの仕業をラリーに知らせた。ラリーは驚き怒ってザラを詰ると反つてトニーに逆手を食わされ侮辱された。無念さに逆上したラリーは50フィートの高さの針金から墜落したが、数ヶ所の脱臼だけで生命に別状はなかった。ザラとトニーは居たたまれなくなって一座を離れた。ラリーが回復したのでブロックは使いをやって彼に復座を勧めさせたが応じなかった。ラリーを想うパットは自らラリーを説いて復座を承諾させ、自信を失って針金渡りが出来なくなったラリーを計略を以って渡ることができるようにさせた。そしてラリーとパットとが共演することに決まったがザラに未練のあるラリーは又もや彼女を招き彼の相手役をやらせることにした。そしてザラがトニーと別れたという嘘を真に受けてパットの言を信じようとしなかった。しかし初日の興行が始まる前になってザラがトニーと結婚していることを知ったラリーは自棄と自嘲との結果酒を飲んで酔い潰れてしまった。パットはラリーの衣装をつけ彼の代わりに危険な離れ業を演じた。彼女はそのため自分の役を勤めなかったので曲馬団を去らなければならなくなった。始めてパットの心を知ったラリーは彼女の許しを乞い、2人はかくて抱き合った。

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