仮面の人(1919)

解説

かつて紹介された「ローンウルフ」やグローム嬢主演の「ローンウルフの娘」と同じく、ルイス・ジョセフ・ヴァンス氏の原作になったローンウルフ譚の一篇でインス氏の製作、ヘンリー・B・ウォルソール氏の主演である。対手はユ社に居た適役の名手ロン・チャニー氏と、ヴ社映画で紹介されたメアリー・アンダースン嬢である。

1919年製作/アメリカ
原題:The False Face

ストーリー

パリの悪漢団の中に「ローンウルフ」として知られているミカエル・ランヤードは、今は改心して国の為に、独探カール・エックシトロームを捕えんとしていた。カールはかつて開戦当初独軍が北部仏蘭西へ侵入した時、彼の妻子を虐殺した男であるから、ローンウルフの復讐心は根深いものであった。カールが米国へ向かりう船の中へはローンウルフが早くも乗込んでいる。船中でローンウルフはセシリアという娘に逢う。娘は一日重要書類をローンウルフに托したが、これを知ったカールは彼を襲って来た。そして書類は得られなかったが、ローンウルフを海中に投げ込んで終う。しかし海に沈んだ彼は独逸潜航艇に助けられ、巧に敵手を逃れてカールとセシリアの居るニューヨークへ来る。カールは変名して英国の秘密探偵に秘密書類を売ろうとしていた。ローンウルフは娘の為にそれ等を取返そうと金庫を破ったが書類は無かった。この時カールは現れたが、ローンウルフの計略に掛り仲間の弾に倒れる。ローンウルフは英国秘密探偵を装う敵の間諜の手より失われた秘密書類を取り戻し、娘の感謝を愛とを獲たのであった。

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