乙女の曲

解説

「世界の歌姫」「靴を脱いだ女」のジーン・レイモンドと「海の魂」「マドリッド最終列車」のオランプ・ブラドナが主演する映画で、「娘は否と言った」を監督したアンドリュー・L・ストーンが自らストーリーを書き、監督に当ったもので、脚本は「命を懸ける男」のイヴ・グリーンと「新天地」のフレデリック・ジャクスンが共同執筆した。助演者は「ハリウッドホテル」「踊る37年」のグレンダ・ファーレル、「拾三番目の椅子(1937)」「悪漢の町」のルイス・ストーン、「新天地」のボーター・ホール、「アリババ女の都へ行く」のダグラス・ダンブリルル、「北半球SOS」のジョセフ・ソーヤーその他で、キャメラは「明日は来らず」「シャムパン・ワルツ」のウィリアム・C・メラーの担当である。

1938年製作/アメリカ
原題または英題:Stolen Heaven

ストーリー

中央ヨーロッパのあるビアガーデンの余興に出演している恋人のカールとステッフィは、その招待は宝石泥棒で出演の幕間を利用し、相棒のリタ、フォン、パコの3人と組んで町の宝石商を襲ったが、ついに警官に捕われてカールとステッフィは淋しい森に逃げ込んだ。この森の近くに、かつて名ピアニストだったが今は楽団から退いて世間から忘れられたランガウアが住んでいた。2人はこの家にたどりついた。ランガウアはステッフィの若々しい魅力に触れると、失っていた情熱と気力を取り戻し、再び楽団へ打って出られる自信を抱くようになった。カールはこれを利用し、老人が楽団へ出る機会を斡旋すると欺き、当分この家を隠れ家にすることとした。そのうちに姿をくらましていた3人の仲間もここへ現われたので、カールはフォンをマネージャーに仕立てて老人の信用を得たが、ランガウアの復活は世間の評判になってしまったので、どうしても音楽会を開かねばならぬ形成になってきた。この噂を聞いた町の町長は、是非この町の名誉のため最初の演奏会はここで開いてくれと申し込んで来たので、ついにそれが決定した。会場へ行けば捕まる危険はあるけれど、ステッフィは優しい老人を裏切るに忍びず、見付けられるのを覚悟で、老人を励ました。果たして曲半ばで警官が現われカールと他の3人は身をもって逃れたが、ステッフィはその場で捕らえられた。それを見ると、彼女がそばに居なければ気力を失うランガウアの手許が狂い出した。すると隠れていたカールが突然現われ、老人のピアノに合わせてヴァイオリンを弾きはじめたので、ランガウアは見事に演奏を終えた。ステッフィとカールを捕らえた警官は、3人の真心を認め、刑も重くしないであろうと語った。

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