劇場公開日 1951年3月6日

「クレールタッチのアメリカ映画の楽しさとヴェロニカ・レイクの魅力的女性美」奥様は魔女(1942) Gustavさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5クレールタッチのアメリカ映画の楽しさとヴェロニカ・レイクの魅力的女性美

2021年1月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

祖国フランスを離れてアメリカ映画を演出したルネ・クレール監督は、戦前の名作と比較しては見劣りがするが、それでもクレールらしい一流の上品なユーモアは健在である。「明日を知った男」と共にクレールの楽しいアメリカ映画。
ヴェロニカ・レイクの悪女振りが素晴らしい。アメリカの女優と云うよりヨーロッパ的な色気の漂う美女で、演技力より存在感で魅了する。クレール演出も流石にテンポ良く、語り口の上手さは充分認められる。魔法によって新生児の赤ちゃんが一斉に主人公の名前ウォレスを連呼するところに、大爆笑。知事選立候補のウォレスを勝たせようとする魔法の力は、対立候補にも及び、有ろうことか嬉々としてウォレスに投票する有り様。そして、対立候補の得票数の選挙結果が0票と知ってウォレスが唖然とするカットも可笑しい。
作品としては小品でも、クレール監督の粋なタッチとヴェロニカ・レイクの美しさと魅力に乾杯!
  1997年 2月28日  衛星第2

Gustav