お馬に乗って
解説
「お化けトラクター」「ブラウンの千両役者」と同じくジョー・E・ブラウン主演喜劇で、「コリーン」のピーター・ミルンと「お化けトラクター」のヒュー・カミングスが協力して書き下ろした脚本により、ウィリアム・マクガンが監督に当たった。撮影は「ロマンス乾杯」のL・ウィリアム・オコンネルが受け持った。助演者は「お化けトラクター」のキャロル・ヒューズ、「颱風」のスキーツ・キャラガー、「海行かば(1935)」のジョセフ・キング、「街の花嫁」のゴードン・エリオット、「シスコ・キッド(1935)」のジョージ・E・ストーン、「上海」のオリーヴ・テル等という顔ぶれである。
1936年製作/アメリカ
原題または英題:Polo Joe
ストーリー
ジョー・ボルトンと忠実な召使ヘイウッドは、10年振りで中国から帰国し、金満家のミニー叔母燦の家へ行った。隣にメリーという美しい娘がいて、ジョーはたちまち彼女を好きになってしまう。ところがこの辺はポロ競技の盛んな地方で、メリーはポロの名選手ドン・トラムボーを尊敬している。そこでジョーもポロをやろうと思い、自分は中国にいる時有名な国際選手だったとでたらめを述べた。こんな事からのっぴきならずポロをやらねばならなくなり、ヘイウッドはジョーを驢馬に乗せて、こっそり練習をやらした。しかし本当の試合に出すと命が危ないので、ヘイウッドは2名のギャングを雇って、試合が済むまでジョーを監禁しておく事にした。するとギャングは本性を現し、メリーの父ヒルトン大佐に彼の身代金5000ドルを要求した。ヘイウッドが大佐とドンを連れ、警官の後について隠れ家へ行ってみると、ジョーは悪漢を殴り倒して悠々と出て来るところだったが、ドンはこれを故意に打った芝居だと云い、ジョーを嘲笑したので、2人はついにポロで雌雄を決することになる。ヘイウッドは主人の身を案じ彼に温和しい馬を与えたが、それは曲馬団の馬だったので試合開始の楽隊が始まると、曲芸を始めてゲームそこのけでワルツやツウ・ステップを踏んで浮かれ回った。この結果はドンのチームは大差の得点で前半戦を終わり、ジョーは観衆の嘲笑の的となった。後半でも、ドンは馬を替えてはならぬ、と云うのでジョーは又サーカスの真似をせねばならぬ破目となったが、ヘイウッドの奇策によってジョーの馬は大活躍をやり、ジョーは奇想天外の妙技を連発した。かくてジョーのチームは11対10で試合に勝ち、彼はその日のヒーローとなり、メリーの愛を得ることが出来た。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ウィリアム・マクガン
- ヒュー・カミングス
- 撮影
- L・ウィリアム・オコンネル