憧憬れの彼方
解説
ジェームズ・オリヴァー・カーウッド作の小説を映画化したもので、「愛の投縄」「ジョンスタウンの大洪水」等と同じくアーヴイング・カミングスが監督した。脚色はカミングスがアーネスト・マースと共同で執筆した。主役は「無花華の葉」「3悪人」等出演のオリーヴ・ボーデンと「ヨランダ姫」「夢の街」等出演のラルフ・グレイヴスで、フレッド・コーラー、J・ファーレル・マクドナルド、ガートルード・アスター、ローフォード・デイヴィッドソン等が助演している。
1926年製作/アメリカ
原題または英題:The Country Beyond
ストーリー
孤児のヴァレンシアはカナダの山中にジェッド・ホーコンスという無頼漢に育てられた。彼女は無邪気な美しい乙女となっても幾年かを自然を友として孤独の生活を送っていた。ある日の夕べ波静かな湖にカヌーを操って遊んでいたヴァレンシアはロジャー・マッケイという青年に遇った。彼はこの土地の官憲のお尋ね者であったが、縁は異なものでヴァレンシアの美貌と見て金儲けを企んだ。折しもニューヨークの劇場経営者ヘンリー・ハートランドは山中でヴァレンシアの容姿を見てその自然の麗質を驚嘆し、彼女の虚栄心をそそって都へ誘い出さんとした。これを知ったロジャーはハローランドと争論したので、ハローランドは怒ってロジャーの居所を密告したためロジャーは捕らえられた。ヴァレンシアの身の危険を知ったホーキンスの妻は嫉妬も手伝って良人を殺害した。ところがその嫌疑がロジャーに懸つて彼は殺人犯として投獄された。ヴァレンシアは失望し遂にハローランドを頼ってニューヨークに出て、ダンサーとして舞台にたつたちまち人気の中心となった。ハローランドの魔の手は動かんとした。その時カシデイーはニューヨークへヴァレンシアを迎えに来た。というのはホーキンス殺しの下手人が彼の妻であることが明らかとなり、ロジャーは晴天白日の身となってヴァレンシアの帰りを待っているからである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アービング・カミングス
- 脚本
- アービング・カミングス
- アーネスト・マース
- 原作
- ジェームズ・オリバー・カーウッド
- 撮影
- コンラッド・ウェルズ