「良いんだけど、」永遠の0 まりぽっささんの映画レビュー(感想・評価)
良いんだけど、
小説が良かっただけに、少し減点させてもらいます。
小説の中で、宮部久蔵という人物は、会話(回想)の中にしか出てこない。その容姿も口調も全てが、祖父の足跡を追う孫にさえ想像でしかない。つまり、宮部久蔵の人となりを思い描くのは読者だけでなく、小説の中の登場人物も同じ。映像化されることで、この辺りの「宮部久蔵という人物に想いを馳せる」感が削がれてしまった。
本を読み終えたとき、温かい気持ちになり、読者は宮部久蔵という人物に惚れてしまうだろう。このじんわり来る感じが映画にはなかったのが残念だが、作品の主題はしっかり盛り込んだ映画だと思う。(美化し過ぎでは、と思うが)
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