「「エンド・オブ・ホワイトハウス」よりこちらに一票!」ホワイトハウス・ダウン 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
「エンド・オブ・ホワイトハウス」よりこちらに一票!
ホワイトハウスがテロリストに乗っ取られ、タフな主人公が立ち向かう…“ホワイトハウス・アクション”(個人命名)の、こちらはエメリッヒ版。
先に公開された「エンド・オブ・ホワイトハウス」の方が興行的に上回り、色々比較されがちだが、自分個人としては、こちらの方が面白かった。
「エンド〜」は過剰なバイオレンスが疑問に感じたが、「〜ダウン」の方がより万人受け。
アクションは迫力充分、ユーモアもスリルもある、“THEハリウッド・エンターテイメント”。
主人公ジョンは、娘に嫌われ、突然事件に巻き込まれ、タンクトップ姿でタフに戦い…と、あのアクション映画の主人公そっくり。(そういえば名前も!)
演じるチャニング・テイタムはルックスも体格も良く、アクション映画の主人公として申し分ナシ!
相棒となるのは、何と大統領!
エメリッヒが描く大統領っていつも、正義感溢れ、人格も優れ、実際に居たら一票投じてしまいそうな理想の大統領。
このソイヤー大統領も相違ナシ。
“ペンは剣より強し”を重んじる平和主義者だったが、未曾有の危機に靴をエア・ジョーダンに履き替え、奮闘。主人公の娘の為に体をも張る。
それにしても、ジェイミー・フォックスが大統領を演じるまでになるとは…!
この二人の、“夫婦漫才”ならぬ“上司部下漫才”な軽妙なやり取りが見ていて楽しい。
本作の娯楽性をグッと高めている。
テロリスト側にも、何故暴挙に至ったかの理由や背景も持たせ、「エンド〜」のアブナイ北○鮮テロリストより、その描かれ方はしっくりくる。
最も首謀者は、暴挙に至ったその悲しみの理由は同情するが、逆恨みでしかない事がまた哀しい。
エメリッヒ映画なので当然、荒唐無稽であったり、ご都合主義であったり、ツッコミ所もある。
だけど気付いたら、何だかんだ言って結構楽しんで見ていた自分が居た。
エメリッヒ映画としては上々。
「エンド・オブ・ホワイトハウス」より、こちらに一票!