「ロボコップ・エピソード0」ロボコップ ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
ロボコップ・エピソード0
新たなロボコップサーガの華々しい幕開けでございますね。
一言で表現すると「メタルギアソリッドmeets攻殻機動隊」といった趣でしょうか。
なかなかに巧い塩梅の近未来感とでも申しましょうかね、行き過ぎた未来世界という訳でも、やり過ぎたSF感でもなく、我々の身近な生活にロボット文化が介入したらこうなるよね、みたいな。戦争やそれに伴う軍需産業や民兵がロボットに取って変わったらこうなるだろうね、みたいな。
そういった下地や背景をしっかり提示してから、そこに無理なくロボコップを登場させるやり方がイイですね。
一人の熱血刑事がとある事件に巻き込まれ、瀕死の状態になり、得体の知れない魔改造を施されていく過程も無理がないです。とんでもない巨大テロ集団、悪の秘密結社が出てくる訳でもなく、街を牛耳る悪党の手によって襲撃されちゃった…て、さじ加減が絶妙。
そうなっちゃうとですね、街を取り締まる警察が少しレベルアップしたよってテイで話が進むので、アクションの分量と迫力に欠けてしまうのは、まあ致し方ないのかな、と。
真のロボコップとして誕生するまでのエピソード0的なストーリーになっちゃってまして。正直、そんなに強くもないんですよ。欠陥だらけというか。意外にモロい。だから「アイアンマンと同じじゃん!」て意見の人も居ると思うんですが、これはアレとは全くのベツモンです。正直無敵じゃないし。あそこまで突き抜けた爽快感もない。公務員がロボット改造されちゃった話なんで。でもそこがいいんですよ。この地味なノリが。
大掛かりな迫力あるアクション展開は続編に期待するということで。
取り敢えず新ヒーローのこれからに期待しましょう。
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