「芸人礼賛はそろそろ終わりにしようじゃないか」ボクたちの交換日記 ゆきかぜるるるさんの映画レビュー(感想・評価)
芸人礼賛はそろそろ終わりにしようじゃないか
すっかりオワコンとなってしまった「芸人交換日記」映画版。
企画が出た頃は若林×田中圭コンビの舞台版だとか原作者の鈴木おさむがねじこんだお願いランキングやゴローズバーでのあからさまな宣伝活動がそれなりに奏功していたのだが、1年経って状況は一変した。
漫才コンテストやコントイベントで優勝しても結局ひな壇に残れなければ半年もすれば忘れられてしまう。
スギちゃんのようななんだか分からないけど勢いと感じだけはいい芸人がはばを利かせ、TVに一番多く出演したお笑い芸人がバナナマンの設楽。
芸があるのかないのか良く分からないバランスの取り方だけが上手いタレントだけが生き残る。
そんな世界で夢を追いかけるだの諦めるだのと言われても、まったくピンと来ない。
5年前ならそれなりに面白かったのかもしれないがすっかり古びてしまった陳腐な物語。
あげく、登場人物を死なせたり、妊娠させたりすれば涙が誘えるというあまりにくだらないストーリーにびっくり。
ウッチャンもとんだ貧乏くじだが、とりあえず不倫クズ芸人のカンニング竹山がドヤ顔で出てくるのには驚かされた。しかも本人役で。
何にせよ、テレビ業界人の特権意識だけが鼻につく嫌な映画でした。
舞台は良かっただけに勿体無い。
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