ねらわれた学園のレビュー・感想・評価
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原作はいったいどこへ行ってしまったのか・・・青春ラブストーリーになってしまってる。
携帯禁止という現代的なテーマによって、テレパシーを使う未来からやってきた少年京極リョウイチは未来では地球が住めない星になり月に移住してるとカホリに告白する。未来では超能力に目覚めた子どもが徐々に増えてきてるのだが、それを過去=現代に戻ってそうした能力を持つ子供を増やすことがリョウイチの使命なわけだ・・・そこまでは良かったのだが、通信に限らず地球の環境汚染問題にもっと突っ込んでくるのかと思いきや、恋愛をメインにしたてあげてガッカリさせられるのだ。ケンジの隣に住む幼なじみである涼浦ナツキはケンジに夢中なのだが、ケンジはカホリに夢中になる。
新海誠風のタッチによる中学生時代の恋愛というノスタルジー感。さらにケンジも実は同じ能力を持つリョウイチの母親から産まれていたというサプライズ。すると兄弟なのか?などという展開もあいまいにして、最後には月へ帰るとか、実はケンジは死んでいたなんてわけのわからない夢を見せられ、結局はなんだったんだよ!と言いたくなる。ドビュッシーの「月の光」、『真夏の夜の夢』なんてのもモチーフにしてあるけど、社会派要素なんてのはほんのひとかけらしか表れてない・・・
アニメ版は爽やか学園ものの趣き
同じ眉村卓原作だけど、記憶する限り映画版とは全然違う趣きで新鮮だった。映画版はスリラーっぽい感じじゃなかったかな。これはこれで再見してみたいが。
作品は、導入部の差し込む光の描写が美しく、湘南の海が輝き、鎌倉の緑も爽やかでいい感じ。ただ光の描写はややくどかった。
物語は主人公を中心にSF的に仕上げてあるが、やっぱりメインは若者の純情とか信頼とか愛情なのかな。京極君と主人公ケンジの関係はすっきりしないが、まあいいや。
アニメ版『時かけ』と並ぶ傑作
客席の9割を占めていた女子中学生達は客電がついて離席する際に口々にこう言った。
「あのぅ意味不なんですけど?」
「途中さぁワケわかんなくない?」
「で、何しに来たの、あの人?」
そんな子供達の傍で残り1割の中年(十中八九、全員薬師丸ひろ子で青春を棒に振った人達)はタオル地のハンカチでゴシゴシ涙を拭っていた。そう、中学生たちの物語なのに中学生には少々難解なお話。だいたいこのタイトルでアニメを作るなんて中年の発想、すなわちかつて中学生だった人達にこんな青春があったらよかったのにと嗚咽を洩らさせるために作られたものに決まっているわけで、今青春の真っ只中にいる連中にこの締めつけるような酸欠感は解りづらいのも道理。
というか実はこの映画、特にストーリーが解らなくても全然問題ない。学園内で起こったケータイに纏わる些細ないざこざがやがて学園を二分する大きな騒動となった渦中で、謎の転校生京極、彼に仄かな思いを寄せるカホリ、幼馴染で隣同士のケンジとナツキが織りなすどこまでも儚く切なくみっともなく赤裸々で美しいお話程度の認識でも差し支えない。この映画が愛おしくて堪らないのは“自分の想いが相手に伝わらない。相手の想いを汲んであげることが出来ない。青春とはすなわちコミュニケーションの不全と同義である”ということを手を替え品を替えこれでもかとこちらにぶつけて来るから。舌足らずの言葉の裏でとぐろを巻くとめどない感情の放つ眩しさに何度も目が眩む。これは原作へのアプローチ手法の類似性もあいまって、アニメ版『時をかける少女』と並ぶ珠玉の青春アニメと断言していい。
個人的には、生徒会役員でピアノが巧くてサーファーでファザコンで超美少女で可憐で優しくていじらしいというスーパー中学生、春河カホリちゃんに完全にハートをブチ抜かれました。私のような出来損ないの中年の鎮魂の為にこんな素敵な作品を作ってくれてありがとうございました。
やりすぎだ。
全体的にやりすぎな映画です。光エフェクト、目がチカチカしてしまいます。でも、全体的な内容としては面白いし見入ってしまう映画でした。
この映画も、時々無性に見たくなります。
大林宣彦版のよりはこっちの方が面白いですよ。
こ れ は ひ ど い
こ れ は ひ ど い。
絵と携帯のアイディア自体は良いが、ほかは褒めるところがない。細田時かけが成功ししたのを見て同じく大林宣彦監督作の原作を引っ張ってきたのだろうが、消化できてないばかりか中身スカスカ&オチなし。怒る気力も出ない
学園胸きゅんストーリー
人気SF作品をベースにした胸きゅん学園青春ストーリーですね。
終盤はせつない想いがあるれる展開で、結末はエンドロール後にも…
風景描写、桜吹雪や空のシーン描写はいわゆる新海誠アニメ風でとても綺麗!
話は?な部分もありましたがつかわれている音楽も良く全体的に楽しめました。
地元の鎌倉~湘南が舞台となってます。
純粋な想いとファンタジーのケミストリー
何度も映像化されてきた名作ジュブナイルSF小説、初の劇場アニメ。
未来人による学園支配という設定は残しつつ、現代的な解釈で、より思春期の少年少女の淡い恋愛模様に比重を置いた作品になっている。
平凡な中学生ケンジ、彼の幼馴染みで活発なナツキ、ナツキの友人で優等生美少女カホリ、そして不思議な魅力の転校生・京極。
ナツキは幼い頃からケンジが好き。ケンジはカホリに密かに想いを寄せている。カホリは京極に心惹かれる。
それぞれの想いは一方通行。なかなか伝わらない。
今の世、携帯やインターネットで気軽にコミュニケーションが取れる時代。
だけど、それらで伝えきれるものではない。相手を想う心や伝えたい本当の気持ちは。
純粋な想いが、学園内で京極を中心とした不可思議な出来事に奇跡を起こす。
思春期の少年少女の淡く瑞々しい心情が、ファンタジックな作風に上手く溶け合っている。
さて、原作は名作ジュブナイルSF小説、80年代に映画化(しかもどちらも監督は大林宣彦)、そして現代的な解釈でアニメ映画化…と言うと、細田守監督の「時をかける少女」が思い浮かぶ。二番煎じと思われても仕方ない。
「時をかける少女」は爽快感溢れる青春物語で万人受けし易かったのに対し、本作はキャラクターデザインも作風も少女アニメ風で好き嫌いが分かれそう。
しかし、美しい映像の中で織り成す繊細な物語に共感せずにはいられない。
う〜ん…、こんな恋愛妄想してたな…
これを観るにはもうおっさん過ぎました…(;>_<;)。
と〜い昔のNHK連続ドラマの記憶がうっすら、そしてクッキリ記憶は薬師丸版ねらわれた学園。これはどうにもついていけなくてがっかりした記憶あり。やたら花火がドンパチしていた覚えはあるのですが…
で、この今作。さすがに時代背景取り入れて携帯電話とか持ってきていますが、主軸は恋愛ストーリー。この恋愛ストーリーが人生こんだけ過ぎた自分にはどうにも小っ恥ずかしくのめり込めず…残念。
学生時代にみたらまた違う感慨に浸るんだろうな〜。
確かに、絵は綺麗でした…さすが日本のアニメーションはすごい!
素敵な青春映画でした。
画の光がとても綺麗でした。
笑えるシーンもけっこうあり、この作品に深みを与えていました。
最後のシーンからエンドロールのあとの最後の最後のシーンには感動しました。
青春と言うことがすごく伝わってきて、終わってから僕もいろんな青春があったなと思い返してみて、帰り道で余韻に浸っていました。
友達や恋人と劇場で見ることをオススメします。
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