「怪奇と幻想のゴシック・ホラー」リヴィッド カピバラさんの映画レビュー(感想・評価)
怪奇と幻想のゴシック・ホラー
血祭り&殺戮祭りだった「屋敷女」のアレクサンドル・バスティロ&ジュリアン・モーリー監督作品。
前作のスプラッタから一転、怪奇と幻想のホラーとなりました。
古い屋敷の謎、死人同然の老婆の姿、バレリーナの少女など、詩的で美的な映像表現です。
「残酷おとぎ話」とでも表しておきましょう。
グロ描写も強めですが、そのシーンすらモダンに見えます。
ファンタジー映画でもあるのですが、ゴシック・ホラー、異形の吸血鬼映画でもあります。
本作は親からの溺愛、干渉、支配、抑圧…
等に対し従わざるを得ないという精神的支配から逃れたい2人の少女の悲しい現実逃避を描く切ない作品です。
美術面で本当に素晴らしいですし、雰囲気も完璧なので、評価は高めです。
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