劇場公開日 2013年4月20日

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「男性には分からぬ(?)女性たちのナチュラルな距離感」ペタル ダンス 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0男性には分からぬ(?)女性たちのナチュラルな距離感

2015年1月18日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

単純

知的

ジンコと素子は、旧友のミキが海に飛び込んだという噂を耳にする。偶然知り合った原木と共に、北の果ての町へ会いに行く…。

「tokyo.sora」「好きだ、」など繊細な映像と演出で知られる石川寛監督作。
「好きだ、」で組んだ宮崎あおいがジンコを、素子を安藤サクラ、ミキを吹石一恵、原木を忽那汐里…豪華な女優陣が共演。

この監督の作品を見た事がある方なら分かる通り、淡々として何も起こらない。
一応ストーリーはあるが、空気と言うか雰囲気を見る映画。
なので、4人の女性の友情ストーリーを期待すると肩透かし。
感情移入しにく、見た後何も残らない。
でも、実際はこんなものかなと思う。
旧友を心配して会いに行くが、何が出来るか。
叱咤激励とか涙の友情ストーリーとかはあくまでフィクション。
こそばい距離感を描写するのが目的だったとしたら、成功。
ただ、好き嫌いはハッキリ分かれる。

透明感ある映像は美しい。寒々とした空気が伝わってくる。
即興のような演出で、女優陣もほぼアドリブのような台詞、ナチュラルでリアルな演技。
最近、誰かの奥さんや恋人役が多い宮崎あおいが久々の等身大の役柄。
安藤サクラも珍しいごく普通の女性。
ポジティブな役柄が多い(気がする)吹石一恵も抑えた演技。
忽那汐里は言わば傍観者で、一歩引いた演技。

それにしても、忽那汐里の役柄は何故他人なのだろう?
後輩とか繋がりある役柄でも良かった気もするが…。

近大