劇場公開日 2013年3月9日

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「ホラー苦手な人におすすめ」キャビン いずるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ホラー苦手な人におすすめ

2013年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

萌える

ホラー苦手目線から感想。

最初から、がっつり本当のホラーじゃないですよということを伝えるシーン。
ホラーの誰が襲ってくるか分からない、ヒヤヒヤドキドキが苦手な私には丁度良かったです。
だけど、その分、本当のホラーファンには不評かも。
沢山のモンスターたちが登場し、その中に既存映画のモンスターもいるので、パロディとして見ればある程度ホラーファン向けにもできている (かも・・・)私がわかったのは『イット』のピエロだけでしたので、ホラーファンの方に解説してほしいです。

その沢山の怪物たちは人類の兵器にも負けず、淡々と阿鼻叫喚の地獄絵図を作り上げていく。
怖いはずですが、逆に面白くなってくる映画でした。

なんていうんでしょう。バラエティのガキの使いのような視点を求められているような。
面白い事をやっている人を見て笑ってしまったら駄目とされている状況で、
笑ってしまった人を罰している様子を見て笑う。
つまりメタ視点を要求するホラー映画というか。
直接的にホラー映画を見て怖い思いをする、のが今までのホラー映画だとすると、
ホラー映画を見ている人たちをさらに襲う怪物たちを見て怖い思いをする、みたいな。
ネタバレになると思うので詳しくは言えません。怖い、というよりは面白いのですけど。

一回見ると、きっと上記の説明で納得できると思います。

マーティ役のフラン・クランツにハートを打ち抜かれたので、彼を見る為にもう一度見に行きました。いやーDVDが欲しいです。途中で何となく好きになっていて、ゾンビに追いかけられたりしているのにも段々かっこよく感じて、もうラストになるとメロメロです。
二人で怖がって手を握りしめ合っている姿がいい。
マーティがマリファナを吸って登場するシーン、マーティが車でマリファナを巻くシーン、マーティが助けを呼んで叫ぶシーン、マーティが血まみれになるシーンがいいですねー。

ラストも安易な吊橋効果に頼らなかったのが、よかったです。
ディナとマーティがキスするんじゃなくて、マリファナを回しのみ。
世界が瀕している時、どうにしようともがくのではなく、急な愛の告白でもなく、マリファナの回しのみ。
世界に振り回された二人が選んだ選択も納得できますし、回しのみという行動で二人の友情感が出て、ああいいなあ、と思いました。

いずる