劇場公開日 2012年8月25日

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「【”朝鮮の民の想いを込めた曲弓VS大国清の強弓。”今作は朝鮮にとっては屈辱的な丙子の乱の戦中、家伝の弓で清に立ち向かった独りの男の物語である。登場するキャラが立っていて、観ていて面白き作品でもある。】」神弓 KAMIYUMI NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”朝鮮の民の想いを込めた曲弓VS大国清の強弓。”今作は朝鮮にとっては屈辱的な丙子の乱の戦中、家伝の弓で清に立ち向かった独りの男の物語である。登場するキャラが立っていて、観ていて面白き作品でもある。】

2025年7月18日
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■1636年。李氏朝鮮と清の国境沿いの鴨緑江付近が舞台である。
 父親チョ・ビュンナンが反逆罪で処刑されたナミ(長じてからはパク・ヘイル)とジャイン(長じてからはムン・チェウォン。初。ムッチャ韓国美人!)の兄妹は、小さな村で父の友人に匿われて育つ。
 13年後、弓の名手に成長したナミは、村に侵攻してきた清国の軍隊に連れ去られたジャインと、結婚相手の両班、ソグン(ムッチャ、若きキム・ムヨル。イケメンである。こういう役も良い。)を救うため、父の形見である「神弓」を手に立ち上がるのであった。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・ご存じの通り、朝鮮にとっては屈辱的な丙子の乱を描いているため、序盤から朝鮮の民の涕泣が聴こえてくるような作品である。

・だが、この作品が面白いのは、父親チョ・ビュンナンが反逆罪で処刑された事で、李氏朝鮮を恨み、死んだように生きていたナミが、祖国の危機に瀕し、連れ去られた美しき妹ジャインと、最初はふがいない感じだったソグンの、清軍により鴨緑江の前で侮辱された時に、果敢に立ち向かう姿を見て、独り父から継いだ弓を使って、清に対抗するスリリングな展開である。

・特に、清の弓の達人ジュシンタを演じたリュ・スンリョンの、鋭き眼光は凄い。涙無くしては観れない名作「七番房の奇跡」のイメージが強いのだが、今作では猛々しい武人を見事に演じているのである。

■特に、ラストのジャインを盾にしたジュシンタとナミとの弓の対決シーンは、見事だと思う。

<歴史的には丙子の乱は、朝鮮民族にとっては屈辱的な出来事であるが、それ故に今作の勧善懲悪的な描き方に、李氏朝鮮への恨みを持つナミを演じた名優パク・ヘイルの存在感や、キム・ムヨルや気の強いジャインを演じたムン・チェウォンの存在感が、際立った作品である。>

NOBU
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