「心躍る、すてきな映画でした。」カノジョは嘘を愛しすぎてる 有さんの映画レビュー(感想・評価)
心躍る、すてきな映画でした。
ずっと楽しみにしていました。
漫画にも以前から興味があり
立ち読んだこともあったので
映画化を機会に何冊か集めました。
まず、私は漫画のファンなので
あの独特な世界観がどう出るか
ワクワクしていました。
作者の青木琴美さんの
感情表現に使うフレーズひとつひとつが
最高に魅力的な漫画だと思います。
景色も忠実に描かれていて
息を飲むシーンが何度もあって。
そんな場面が映画化されたとき
どうなるのかな、と。
ただ、それを思うと内容が薄かった。
映画は映画だよなといった見方が
正しいと思います。きっと。
映画はとにかく音楽がよかった。
いい曲ばかりでした。
それからキャストがみんなかっこいい。
佐藤健さんは私の大好きな俳優さんですし
瞬役の三浦翔平さんは
とにかくキラキラしていて
あそこまで金髪が似合い
それでいて爽やかな俳優さんは
もういないだろうと思いました。
瞬役、適任という感じ。
それから心也の窪田正孝さん。
名前を知らなかったんですが
心也ならあの人が似合うんじゃないかなと
なんとなく頭に思い浮べていたら
キャスト予想ドンピシャでした。
彼はクールそうで暖かくて
もう心也そのものだなと。
あのルックスも心也でしかない。
ピッタリすぎるぐらい役に合っていました。
もちろん演技も。
INSECTICIDEのベースを弾く姿が
何度見てもかっこいいです。惚れます。
そしてヒロインの大原櫻子ちゃんですが
愛らしいルックスといい、歌声といい
素晴らしい方でした。
あのグッとくる歌声には
今までにない大きな魅力を感じました。
CDは買ってあったんですが
映画館の音はまた違って良かったです。
これからの活躍が楽しみ。
演技といえば
健くんの泣くシーンが凄かった。
また、橋の上を
歩きながら、段々早足になって
最終的には全速力で走るというシーンが
理子にも秋にもあったと思うんですが
その走るシーンが
楽しそうで、悲しそうで
ぐっときました。
他、たくさん好きなところがあるんですが
茉莉と秋が傘の中で
キスするふりをしてしない、(ように見えた)
理子にそれを見せつけるシーンが
何回も見たくなるほど
なんというか、印象的でした。
健くんの演技は
いつもはっとさせられる場面があります。
日本の映画界の誇り。
彼の来年の夏の作品も楽しみです。
この映画はエンドロールが素敵です。
最後まで誰も出て行かない映画館を
生まれて初めて見ました。
歌詞が、いい。
秋の不器用さが切ないんです。
そして櫻子ちゃんの素敵すぎる歌声。
それを聴きに行くためだけにでも
映画館に足を運ぶ価値があります。
音楽映画として、また
恋愛映画として
どちらの要素も楽しめる
最後まで心躍る映画でした。