「【”マッシュルームカットの女の子は、僕が口ずさんだ歌を聴いて”大丈夫です。私が守ってあげる。”と言った。大原櫻子さんの初映画出演とは思えない確かなる演技と、伸びやかな歌声の魅力全開作である。】」カノジョは嘘を愛しすぎてる NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”マッシュルームカットの女の子は、僕が口ずさんだ歌を聴いて”大丈夫です。私が守ってあげる。”と言った。大原櫻子さんの初映画出演とは思えない確かなる演技と、伸びやかな歌声の魅力全開作である。】
ー ご存じのように、今作は大原櫻子さんの映画デビュー作であり、歌手としてはばたくきっかけになった作品である。
それにしても驚くのは、初演技とは思えない大原さんの自然体の演技である。
思わず、天は二物を与えるのだなあ、と思ってしまったよ。ー
◆感想
・今作を支えて居るのは、音楽業界の実態に嫌気がさして且つては好きだった音楽を愛せなくなっている秋を演じた佐藤健さんの、抑制した演技であるのは間違いない。
この若き俳優は、仮面ライダー電王でデビュー後、圧倒的な演技力や存在感で一気にスターダムにのし上がったのは、万民が知る所であるが、今作を観てもそれが良く分かる。
・大原櫻子さんは、今作後ミュージシャンとして大成されたが(天賦の才である。)映画にも時折出演してくれる。
個人的に好きなのは「あの日のオルガン」である。
■物語の内容は巷間に流布しているので、敢えて書かないが、矢張り白眉のシーンは二人の出会いのシーンであろう。
秋の哀しみが漂う歌を聴いた大原さん演じるリコは、彼の抱える哀しみを見抜き”大丈夫です。私が守ってあげる。”と優しく言うのである。
この辺りの大原さんの演技が素晴しいのである。
勿論、デビューライブでの伸びやかな歌声も当たり前であるが、魅力的ある。
<ラストも観る側に余韻を残して良い。二人は結ばれるのか、別れるのか。
切ないが、気持ちの良い作品である。>
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