発情アニマルのレビュー・感想・評価
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レイプリベンジの先駆けムービー!
念願の「アイ・スピット・オン・ユア・グレイブ」アンソロジーBOXを手に入れることが出来たので、一気見にチャレンジです。
日曜日の朝から見る映画じゃないと思うけど、まぁ、いいか。
この作品に関しては、 30年以上のレンタル店通いのなかで、ジャケ写に見覚えがあるのに、「発情アニマル」というタイトルに違和感があったんです。ホラー大好きオヤジの記憶では、「悪魔のえじき」だったんだけど・・・。
何でも、映画公開時の1970年代には、「発情アニマル」のタイトルでポルノ映画扱いだったそうです。期待して観にいった人はビックリだったろうね。後半のリベンジ部分では退室者が続出したりして・・・。未成年だった自分には触れあう機会も無かったけど。
それが、ビデオ発売に当たって「悪魔のえじき」というタイトルになり、自分の行きつけのレンタル店では、ホラーの棚に置いてあったんです。スゴい印象的なジャケ写だったんだけど、結局見るに至らなかった珍しい作品でした。しばらくレンタル店から離れている間に「発情アニマル」のタイトルに戻ったみたいです。
さて、本編ですが、レイプシーンの悲惨さがホンッと凄まじい。
何度も襲い来る男たち。耳を覆いたくなる悲痛な悲鳴。傷だらけ、泥だらけに汚れていきながら、弱っていく女性を見事に演じきった女優。 いやー、凄かった。
この悲惨さが壮絶なだけに、後のリベンジによるスッキリが、大きくなるんだよね。
全体的に1970年代の画質の悪さが、リアル感を盛り上げている感じがする。
そして、全てを終えた彼女が運転するボートをバックにエンドロールが始まる。音楽無しってところがドキュメンタリーっぽくて、より一層のリアル感を出している気がする。
東京12チャンネルはこういうのを昼枠でよくやってた
『白昼の暴行魔』とか、未公開の『白昼の暴行魔2』などもまぜこぜにして、ポルノ紛いの作品を連続的にやっていました。(後年、『鮮血の美学』のタイトルで公開されますが)
まあ、良く平気でやってたもんだと、大らかな時代でした。
局が大金叩いて超大作作品放送権を獲得した際には抱き合わせに、お目当て以外の多くの作品がくっ付いて来るので、「放送出来そうな作品は極力放送する」事になっていた事情も窺い知れます。
因みに、体当たり演技の主演のキートンは、かのバスター.・キートンの孫娘だそうな、
まさか『女の日』が、ポルノ館で公開されてた『発情アニマル』だったなんて、誰も気付きませんよね(笑)。
映画を観る側の目線(目的?)が違うと、全く違ったジャンルの作品と化してしまう、典型的な例と言えましょう。
ポルノ映画(我が国)であって女性のリベンジ物であり、またスプラッター映画のような要素も…..
色々な顔を持つ、なんか奇妙な作品です。
同系列の先行作品に76年の『リップスティック』、77年の『ウィークエンド』とかあるけど、加害者も多人数化したり被害者の復讐内容もより過激な描写になったりと、次第にエスカレートしていくのが特徴ですかね?
『リップスティック』の方は通常映画で、孫は孫でもヘミングウェイこ孫娘が主演で、『ウィークエンド』の方は基本的に成人映画扱いだったと思います。
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