「一目会ったその日から恋の花咲くこともある!」ザ・マスター おかゆさんの映画レビュー(感想・評価)
一目会ったその日から恋の花咲くこともある!
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男同士の一目惚れのはなし。
布教行脚中の船に潜り込んだフレディ。教祖は、一目で彼を気に入り教団に迎え入れる。
いや、「気に入った」じゃ弱いかも。「魅せられた」というべきか。
けれど教祖の家族は、フレディのことを好ましく思っていない。なかでも教祖の妻は、やつは疫病神だと直感している。
逆に教祖は、自分がどれほどフレディを渇望しているのかまだ分かってない様子。だから妻の忠告を無視し教祖はフレディを離さない。ありったけのセラピー術でフレディの心を操ろうと試みる。
フレディ、ようやく兵役前に結婚を誓った彼女に会いにいく。バイクをぶっ飛ばして。
つまりフレディ的にはセラピーは成功だった。教祖の意に反して。
フレディが教団から居なくなってから、教祖は手を尽くして探して模様。そしてその時期教団は飛躍的に成長した様子。
ロンドン支部を訪ねてきたフレディ、教祖と妻が執務室で出迎える。このラストは、教祖が声なく「行かないでくれ」と懇願する魂の絶叫シーン。
ぱっと見、教祖は妻の意向に汲み、フレディに教団から去るように説得している風。けれど直接的に出て行けというわけでない。未練タラタラで言外に「行かないって言ってほしい」と願っている。
魂の救済を説きつつ、自身の魂がズタズタに引き裂かれ、もだえ苦しむ教祖。空気を読んで去り行くフレディ。運命的に出会ったふたつの魂、けれど添い遂げることは許されなかった。
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