大統領の料理人のレビュー・感想・評価
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私の知識が足りないせいで…
フランスの文化を分かっているなら、もっと映画を楽しめたんだろな、と思うとちょっと悔しい1作品でした。
劇場内のマダム達は爆笑しながら楽しまれてたんですが、私にはその会話の何が面白かったのか分からず、頭に??が飛んでました。
もっと知識をつけてから楽しみたい映画ですね。
すばらしい
泣けて仕方なかった。大統領がレシピの暗唱ができるほど、料理の本を愛することに、フランスという国のゆたかな文化がしのばれる。
最も泣けたのは、大統領がこっそり厨房に行き、料理長にカリカリのパンにトリュフをのっけたのを食べさせて貰うシーン。まるで、食いしん坊の少年と、やさしい「おばあちゃん」のようだった。
パンフレットさの他には、日本人にとってのお茶漬けの味と書いている人がいたが大間違い。この映画をみて、お茶漬けの食べたくなる人なんかいるだろうか。こよなく美味なトリュフや、ロワール産のニンジンのやわらかさがスクリーンからこぼれ、匂ってくるというのに。
わたしは古い映画の「パペットの晩餐会」を想い出した。それほど人生をすばらしく思える映画だったからである。
とびきりのフランス料理を食べたいと思うのはもちろんだが、自分でも珍しく料理がしたくなった。パンフレットには、サケの料理のレシピも出ているから、購入をおすすめする。
ピカピカにお鍋をみがいて、だれかに美味しいものを食べさせたくなる、そんな映画である。
またヒロインのいさぎよい生き方に賞賛を送る。脚本は巧み、美しいカメラに寄り添う美しい音楽。出逢えてよかった映画。
成功と苦悩のバランスがもっと拮抗していれば
クレジットでは大統領としか書かれていないが、フランソワ・ミッテラン大統領(任期:1981-1995)と官邸史上唯一の女性料理人ダニエル・デルプシュがモデル。
美食家の大統領に請われて南西部の片田舎からパリに出てくる料理人オルタンスを演じるカトリーヌ・フロが魅力的。知的でプライドがあり、新参者に冷たい主厨房の男たちを相手に奮闘し、創意工夫を重ねていくオルタンスにぴったりだ。
フォアグラとトリュフが好きなようだが、料理はいたってシンプルで家庭料理の延長のようなものばかり。これがどれも美味しそうで、色味も鮮やかだ。
とくに、キャベツとサーモンを交互に重ねて調理したファルスという料理の切り口がなんとも美味そうで、スクリーンに手を伸ばしたくなる。
これで、規律や伝統を重んじるエリゼ宮の官僚や、男社会の厨房を相手に、オルタンスが孤立と絶望感を深めていく様子がもう少し丁寧に描かれていたら、ドラマに深みが出たことだろう。
ユーモアのある台詞やカットが楽しいので、エリゼ宮に新風を吹き込み思い通りに振る舞った女性の成功談という印象が強い。彼女が大統領に宛てて手紙を書くに至る苦悩の部分が弱く、演出のバランスが偏ってしまったのが惜しい。
料理映像がよいです。
料理映像が命!
実においしそうな映像でした。
ですが、お話は意外にシビア。これ、実話ではないですよね~?
ご指名で大統領の料理人に選ばれたのですが、そこは縄張り争いの弱肉強食世界。
この女性料理人は大統領の好きな料理を出したいだけなのに男社会は派閥やら、権力争いでそんな情感だけでは過ごしていけない。
ラストはなかなかスポ根状態な料理一筋シェフの結論へと進んでいきますが、あまり重くならずに描かれていて見ていて幸福になりました。
映像のワンカットワンカットって本当に撮影技術が必要なんだろうな~、っを痛感。
‘かもめ食堂’もそうですが、画像+‘音’これも実によく響くのでした…。
最近、おフランスのこんな軽快な作品多くてうれしいです。
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