「大統領の存在感なさ過ぎ」大統領の料理人 よしたださんの映画レビュー(感想・評価)
大統領の存在感なさ過ぎ
ブルーのプジョー406でさっそうとエリゼ宮に乗り込むまではかっこよかったけど。その職場では鼻つまみ者にされる。つまらないプライドの持ち主たちとの意地の張り合いは、観ていてもあまりどちらかに肩入れしたくなるようなものではない。
もっとつまらない人物は大統領。料理人のおばさん相手に愚痴るだけで、何もしない。したくても自分では何もできない最高権力者の矛盾を描いているのだろうが、あまりにも主体性のない大人に描かれている。
もっと料理そのものに焦点を当てるか、料理人たちの確執を掘り下げて描くかすれば、物語に厚みが出てくると思うのだけど、これじゃ大統領と料理人が夜中のキッチンで愚痴り合ったあげく、片方は南極まで逃げていった話にしか感じられない。
コメントする