「ティピカル」モネ・ゲーム tranquilityさんの映画レビュー(感想・評価)
ティピカル
可もなく不可もなく。普通。そういう映画。劇場で見ようがDVDで見ようが、はたまたこの映画のことを知らずに終わったとしてもどうということはない。
プラスの部分としては、笑いどころが多かったところ。ホテルのシーンでの笑いもよかったが、やはり日本人の存在を忘れることができない。彼らのスタンドプレイをせず常に周りと同調しようとする物腰はまさしく日本人のそれであり、またその口から発する英語も所謂カタカナ英語で私の口からは可笑しさと嘲笑が入り混じった笑いが出た。しかし別段不快にはならなかった。なぜならその描写は的確で事実だからだ。私としては最後に彼らが流暢に英語を話すシーンは要らないとさえ感じた。他方コリン・ファースやアラン・リックマンらの話すイギリス英語は耳に心地よかった。そして、キャメロン・ディアスのアメリカ英語は、決して馬鹿にはしていないが、先の二人の話す英語の中で浮いていて、さらにその連続した発音が彼女の演じる役柄を際立たせていたと思う。
金を返せといいたくなるようなマイナス点はないが、ラストまで引っ張るのはいいが少し冗長に感じた。その長さに期待をだんだんこめていくのだが最後にはちょっとした仕掛けがあるだけ。「あっ、そうなんだ。」この程度。
することがなくて死にそうっていう人は見てみてもいいかもしれない。
余談だがもともとのGambitからモネ・ゲームにしたのは成功だろう。
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