砂漠でサーモン・フィッシングのレビュー・感想・評価
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砂漠で夢を釣る
何とも可笑しなタイトル。
砂漠で? サーモン・フィッシング? 鮭釣り? 砂漠で?
おとぎ話のようでありながら、驚きの実話!
アラブの砂漠で鮭釣りがしたい。
イッテQもしくは電波少年の企画?…いえいえ、イエメンの大富豪(シャイフ)の真面目な依頼。
英国と中東の関係緩和の為、国家プロジェクトにまで発展していく…。
外務省の思惑やら中東情勢やら社会派テーマが散りばめられているが、身構えて見る必要ナシ。
政治視点ではなく個人視点のハートフルドラマとして描かれ、とても見易い。
この荒唐無稽なプロジェクトを任されたのが、水産学者のフレッド。私生活では仕事優先の妻に相手にされず。
人が火星に行くくらい無理!…と最初は否定的だったが、次第に打ち込むようになっていく。
フレッドにプロジェクトを依頼したのが、シャイフの代理人で投資コンサルタントのハリエット。私生活では付き合い始めたばかりの軍人の恋人とラブラブ。
ところが、恋人が戦地で行方不明になり動揺するが、フレッドと鮭プロジェクトが支えとなっていく。
満たされぬものがあったり、悲しみがあったり…。
途方もない夢がそれらを大きく包み込む。
少々皮肉屋で変わってて、純真で…。
ユアン・マクレガーはどんな色にも染まる。
本作では彼の素が垣間見えた気がした。
有能なキャリアウーマンの傍ら、恋人の安否を気遣う女のか弱さも見せ…。
エミリー・ブラントが魅力的。
話に絡む他の女性二人が癖があるので、余計そう見えるのかも?
政府の広報官クリスティン・スコット=トーマスがいい感じでシビアなスパイスを加入。
映像も音楽も美しく、名匠ラッセ・ハルストレムと「スラムドッグ$ミリオネア」のオスカー脚本家サイモン・ボーフォイが遺憾なく手腕を発揮。
一つ何とも言えないのが、フレッドとハリエットの関係。
二人が恋に落ちる様はちょいと出来過ぎ。あれじゃあ軍人の恋人が可哀想。
だけれども展開に嫌味はないので、何だか複雑な気持ち…。
シャイフに魅了される。
大変な夢想家ではある。
が、思考・信仰共に高潔で、名言も数々。
突拍子もない夢を持つ事は馬鹿げているのか?
否!
夢とは、持ち、追い続けるもの。信じ続けるもの。
例えそれらが挫かれ、流され、挫折しようとも。
ハートウォーミングでロマンチックでウィットに富んで、政治風刺や思わぬサスペンス要素も。
イギリス映画らしい上質なワインのような好編。
しあわせ
あーよかった〜
ストーリーもキャストもすごい自分好みで、見ていて幸せだった。
エミリーとユアンと閣下のトリオをほんとに心から応援したくなる!
そして それを邪魔しない純粋なストーリー展開。
捻くれを求める人からすれば面白みはないのかもしれない。
物足りない
博士とハリエットがくっつくていうのがみえみえなんよな。主人公とヒロインが最終的には一緒になるって映画は多いけど、こういう結末じゃないと視聴者が納得せんからかもね。博士がハリエットの彼氏と対面するシーンでジョークなんやけど、あからさまにケンカ売っとんが面白かった。シャイフの言葉ってなんか説得力あるんよな。
ほっこり
砂漠でサーモンを釣るという無謀な計画から始まり、初めは誰もが信じていなかった。
そこから、それぞれの人生を考えていきながらサーモン釣りのプロジェクトを進行していく。
壮大で無謀な夢を軸に、
各々が自分達の希望、夢もそこに乗せて、
切なさや色々な感情を取り巻きながらストーリーが進んでいく。
音楽や描写が美しく、見ていて飽きない。
映画通してどこか心が温まるような、そしてすこし淡い気持ちにさせられた。
現代人が生きていくなかで忙しくて忘れがちな自分達の夢、無我夢中で追いかけること、大切なことを教えてくれた気がした。
ところどころユニークさもあり、面白かった。
こういうの好き
シャイーフとの間でしばしば起こる思考や価値観における、西洋のそれとアラブのそれとを優しく並べる表現が、観る者を、いつもと何か違う流れの中に引き込んでいて魅力的だった。
ハリエットはまさに理想的な女性であり、嫌味のない頭の良さと意思の強さ、ひたむきさ、弱さ、可愛らしさを併せ持ち、彼女の控えめで透明な美しさが、砂漠で魚釣りという男性的で地味〜(失礼)な題材を、女性が見ても面白く興味深く感じられるものにしている。
ラブ・ストーリーを取り巻く状況がいちいち一進一退だったので、☆4つ。
でも、大好きな映画の一つに加わった。
タイトルにひかれました
砂漠でサーモン・フィッシング…
どんな内容、展開なのか…
ちょっと気になっちゃいました。
ジョーンズ博士といえばあの冒険活劇ですが
今回のジョーンズ博士(ユアンマクレガー)は水産学の博士。
ハリエット(エミリーブラント)をパートナーとしてジョークとも思える実現不可能な国家プロジェクトを手がけることに…
はたして実現するのか!?
魅力的な登場人物や
台詞のなかに数々の名言がかくれています。
きっと勇気づけられる作品となるでしょう…
ハリウッドエンディングなんていらない
原作を読まずに映画を先に観ていたらこれ程ガッカリしなかったかもしれない。しかし、読んでしまったものは仕方がない。
映画化にあたって、とくに後半部分で大きな原作からの変更があるのだが、それがことごとく失敗だと思う。
いわゆる“ハリウッド・エンディング”(に拘ったのかどうかはさだかではないが)にするためだろうが、この変更によって原作小説の一番重要なコア部分が損なわれてしまった。
原作小説で一番印象に残っているのは、サーモン・プロジェクトの発案者シャイフの言葉だ。
「信じる心は希望に勝り、希望は愛に勝る」
希望は感染する。
最初は途方もないプロジェクトだと相手にしなかった博士も、あくまでも仕事としてプロジェクトに関わっていたハリエットもシャイフの希望を信じる心に感染し、プロジェクトの成功を信じ、のめり込んで行く。
そこで人々の心に生まれた希望は例えプロジェクトが失敗しても完全になくなってしまうことはないのだ。
原作小説でも博士とハリエットはお互いに惹かれあうが、それはあくまでも二人が人生の次のステップに進むためのきっかけに過ぎない。
映画が気に入った人にも気に入らなかった人にも是非原作小説を読んでみることをオススメしたい。
まずは信じてみよう
砂漠で鮭釣りって、一体どんな内容の映画なのかと思いましたが、意外とストレート・・・と言うか、タイトルそのまんまの映画でしたね。
まあでも政治風刺あり、ロマンスあり、サスペンス要素あり、風変わりなタイトルから想像した以上に、なかなか見応えのあるヒューマンドラマに仕上がっていたと思いましたよ。
久々にラッセ・ハルストレム監督らしい作品を見た気がしました。
普通に考えたら、砂漠の国イエメンで鮭釣りをするなんてありえない、と言うか、考えることすらバカバカしい。
しかし、そんなありえないことを、無謀にも挑戦しようとするその過程に、妙に心惹かれるものがありました。
しかも崇高なメッセージ性を前面に押し出しながらも、語り口はコメディタッチで、とても見易く作られていた辺り、私的に好ポイントでした。
ユアン・マクレガー(ジョーンズ博士)・・・不器用だけど心優しくて実直な水産博士を好演、さすがの存在感でした。
ちょっと変人だけど心はピュア、これは間違いなく女心をくすぐりそうですね。
賛否両論ある結末でしたが、私的には妙に納得でした。
エミリー・ブラント(ハリエット)・・・早口言葉のようなハリエット・チェトウォド・タルボットなる名前からは想像できないような美しさが物凄く印象的でした。
心優しいイケメンと女心をくすぐる男、どっちを取るかって・・・まさに究極の選択でしたね。
トム・マイソン(ハリエットの恋人ロバート)・・・ザック・エフロンとライアン・ゴズリングを混ぜ合わせたような顔立ちのイケメン君。
性格的にも完璧でしたが・・・それでいいのかい、君は!
レイチェル・スターリング(ジョーンズ博士の奥さん)・・・典型的な仕事が恋人タイプの女性でしたね。
普通に考えて、即離婚で問題無しだと思いますが。
クリスティン・スコット・トーマス(マクスウェル)・・・家庭も仕事も完璧にこなす首相広報官。
ある意味英国を風刺するような憎々しいキャラだったとも言えましょうか。
でも、こんな広報官がいたら、首相も助かりますよね・・・映画的には本当にナイスキャラでした。
アムール・ワケド(シャイフ)・・・イエメンのイケメン富豪さん。
信じられないぐらい高尚で真っ当なイエメン人過ぎて、いくらなんでも・・・とは思ったのですが、何だかんだで彼の思想には思いっきり心惹かれるものがありました!
きっといつか民も付いて来てくれるはず。
まあ何事も、信じることからスタートすれば、不可能も可能になるのかも?
感動の名作!まさに映画の中の映画!
他の作品や他のレビュアーさんをとやかく言うつもりは全く無い!!!
だが言わずには居られない!
千何百円払って、●ガッチャマンや●キャプテンハーロックや●風立ちぬを見た俺的に・・100円で本作が見れるなら、こんな幸せ無いな!と思った。
本作を酷評する方て?どう言う方なんだろう?(*感じ方は人それぞれ!ディスるつもりは有りませんが・・♪)
映画には脚本(と企画/演出)が有れば良い!
ま、出来れば本作みたいに、編集のセンスとカメラワークに雄大な自然が有れば更に良いが・・。
富豪シャイフ?には個人的にかなり共感?好感?持ったなぁ???
あとユアンマクレガーはいつも凄いなぁと思う。
ジェダイの騎士から、ムーランルージュの貧乏画家?からゲイのフィリップまで!
すばらしいです*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
米語でなく英語なのも、また素敵( o^^o)シ
浪漫を追わずして何が男か!
おバカをせずして誰が男女か!
夢を追わない人生に何の意味が有る?
素晴らしいです!
伯爵【準】品質保証作品です。名作!
☆評価は・・
DVD100円基準で(*^^)v
DVD買う度 ◎◎◎◎
モ1回見たい度 ◆◆◆◆◆
おすすめ度 *****
デートで見る度 ◇◇◇◇◇
観た後の行きたいお店】
ロンドン風なダイニング。
観た後の飲みたいお酒】
シャンパン!・・水で乾杯するのは不吉!
観た後の食べたい一品】
サーモンソテー???(但し!天然物に限る!)
秋の夜長に!強くオススメしますヾ(@⌒ー⌒@)ノ
ラッセ・ハーストレム監督は、志を忘れたのか?魅力的なキャストにはそそられたけど…
こんにちは。
グランマムの試写室情報です。
『砂漠でサーモン・フィッシング』
もたもたしているうちに、公開され、もう一週間が経つので、“試写情報”ではなくなってしまいました(^^;)すみません。
エゲレス発60歳の新人作家が書いたベストセラー『イエメンで鮭つりを』の映画化です。
軽やかな脚本に仕上げたのは、オスカー作品賞に輝いた『スラムドッグ$ミリオネア』の脚本家サイモン・ビューフォイ(他に『フル・モンティ』や『127時間』も手掛けた素晴らしい脚本家!)。
監督は、スウェーデン時代の『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』で衝撃を受けたラッセ・ハルストレム。
『ギルバート・グレイプ』『サイダー・ハウスルール』などなどの監督といえば、お分かりでしょう。
主演の男女優も期待出来る顔触れ☆ユアン・マクレガー、エミリー・ブラント、クリスティン・スコット・トーマスという、演技実力、容姿、強い内面性から発する魅力を備えたエゲレスが誇る俳優ばかりです!
期待せずにはいられようか?!と、勇んで試写に出掛けました。ところが…。
元々、イエメンの大富豪が、砂漠に川を造って鮭つりをしたい、なんて荒唐無稽なお話だが、“夢を叶える”面では、『スラムドッグ$ミリオネア』に共通する。
これだけのスタッフと、魅力的なキャスティングが揃っているのに、胸に響いて来ないのは何故だろう?
中東情勢との緊張緩和のために、国家プロジェクトにしてしまう政策も、立ち回りの上手い英国らしい←これは説得力がある。
そのプロジェクトを頑として推し進めようとする、冷酷なキャリア官僚を演じるクリスティン・スコット・トーマスは、まさに適役!非の打ち所のない演技だ。
金持ちのワガママだ、とハナから相手にもしない水産学者のユアンも、学問しか興味がなく、着古したジャケット、髪の寝癖も気にしないピュアで頑固なエゲレス人を妙味たっぷりに演じる。
ユアンに話を持ちかける投資コンサルタント役のエミリー・ブラントは、投資家らしく押しの強い性格を、例の眼力演技で、見とれるほどに美しい!
ロンドンの都会生活、ユアンの住む伝統的な住宅、スコットランド高地、湖水のや緑の美しさ、モロッコの雄大な砂漠など、ロケ地はどこも美しく、撮影は魅力的だ。
上手く造られている映画だ。では本作のどこがいけないのか?やはり、景気低迷の日本、生活保護受給者が過去最多を示しているわが国で、大富豪のワガママプロジェクトに、何人の人が共感するだろうか??
富豪の目的が、実は自己の利害ではなかった、と分かったとしてもだ。また、“環境に寄与する”、“夢を叶える”お題目のヒューマンな映画だと認めたとしても…。
素直に良い映画だ、と言えない何か引っかかりの残る作品なのだ。卑近な例だが、イエメンへお嫁に行った友だちがいる。聞くところによると庶民の暮らしぶりは苦しい。文化の違いも大きく、今は夫婦で日本で事業を始めている。
そうした庶民の生活ぶりは、本作では描かれていないない。西欧化を反対する過激派が、ちょこっと 登場するだけだ。
エゲレスでは、環境局や、環境保護団体が鮭の流出に反対する。当然だ。説得力がある。
これら難題に関わる人びとを、もっと丁寧に造形し、奥深く活写していれば、どちらかの派に属する(?)観客にも、説得力を提起出来たのではないだろうか?
つまり表層的なのだ。全てが上滑りしているように見える。
それは、ラッセ・ハルストレムの仕上げのまずさにある。(>_<)どうしちゃったの?!『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』の繊細さ、洗練、純粋さはどこへ行ってしまったの?!
最近作の体たらくはどう?!本作でも安手のドラマのような音楽を使い、洗練の欠片もない。
優秀なスタッフと、魅力的なキャストが揃ったことで、既に満足してしまったのではないだろうか…(*_*;
映画を愛するあまり、辛口になりがちですが、本作は決して悪い映画ではありません。演技やロケ地を楽しむ向きもあるでしょう。
個人的には、主要キャスト3人の魅力が堪能できた(^_-)現在、公開中です。
単なるラブコメにあらず!その神髄は観てのお楽しみ!
お正月にはこう言う「のほほん~」としたハートウォーミングな映画がとてもお似合いな気がして、映画館へ行ってこの作品を観てみると、どうして、中々これが非常に壮大で深い示唆と愛の哲学に根ざした映画である事に作品の終盤には気付かされるのだ!
この映画の主人公であるユアン・マクレガー演じる水産学者のアルフレッド・ジョーンズが、「砂漠に鮭を放流して、釣りをするなど、バカなジョークとしか思えない」と言うセリフがあるけれど、そんな馬鹿げた話を本当に映画化する人達もバカな天然キャラかも知れないけれど、そんな映画が出来て、それを観てみようと思いたった自分もかなりの天然入っていると最初は考えたが、しかしこの作品は、あの良作「スラムドック$ミリオネラ」の脚本家の手に因る作品だ。そう考えてみれば、この映画の監督もあの「ギルバートグレイブ」そして「サイダーハウスルール」「ショコラ」を監督していたラッセル・ハルストレムの手に因る作品で有る事を思えば、人間の様々な愛の根源に付いて触れてその世界を描き続けてきた監督だ。
すんなりと、バカ話しに騙されて乗せられて見ようかと考えていた自分がバカだったと思い直した。そしてここには人を愛する事の3つの理想の姿が描かれていたんだ!
1、ジョーンズとハリエットの間に生れた、絆と言う名の愛
初めは、ハリエットはとても紳士的で優しさ溢れる軍人のロバートに久し振りに恋心を募らせ彼との愛にと陶酔するが、これは恋の始まりのお決まりのパターン
しかし、ハリエットとジョーンズ博士との間では困難な新しいプロジェクトを立ち上げて行く過程を共に経て、苦労を共有した事で理解し合い、2人で苦労を乗り越えた事で生れた絆で結ばれた愛だ。しかも、この間に、ハリエットは恋人のロバートの安否確認が出来ないる、そのハリエットの人生で公私共に苦境の間只中の彼女を見守り、力になった彼の誠実な自己犠牲の愛に最後に気が付くハリエット
2、ロバートの無償の愛
ロバートは、初めは、今時恋におくてで純粋無垢なハリエットが女らしくキュートでそんな彼女に惚れて恋に落ちる。此処までは普通の成り行きだ。しかし彼は自分が戦地を彷徨う中で、彼女との愛を信じ、彼女のもとへと生還する事を望みに、一人困難を乗り越え、無事生還を果たす。
しかし、彼女の置かれている状況に変化が生じた事を悟ったロバートは一瞬にしてハリエットを愛する事、その事自体で自分の命が救われ、生きている事の素晴らしさを得た事を悟ると同時に、人を愛する事は、愛する気持ちを持つ事自体で、自分がその事で、生かされ救われる事を知っている彼は、彼女から愛されると言う彼女の愛の代償を求めずに彼女が今本当に幸せになる事を望む。しかし普通は、そんな無償の愛が恋人同士の間に生れるものか?これは少し綺麗事過ぎるか、彼は善人で、お人好し過ぎるだけだと思うだろうが、しかしロバートは、戦地で死線を彷徨った故に得た、命が生かされている事の素晴らしさと、喜びを知っている故に最愛の人の最愛の生きる道を考える事が出来るのだろう。もし自分がハリエットなら、ジョーンズでなく間違いなくロバートを選ぶだろうけれど?それはさて置き次なる愛は?
3、イエメンの大富豪ムハマドの総てを超えた人類愛
映画では、最後鮭を放流する時に彼は、キリスト教徒も、イスラム教徒も、そして無信仰の人々も、総ての人々が手を取り合い、未来の砂漠の緑化の為に協力して欲しいと彼の望みを話す。そして彼は彼のこのプロジェクトを妨害した人々をも許すのだ。彼は妨害者達の気持ちも理解しているからだ。しかし妨害者達は西洋化の流入を善しとしない、ムハマドは異文化交流が自分達のアイデンティティを守り理解を得る事を知っているのだが、誰も今はムハマドの気持ちを理解出来ずにいる。
一般に先進諸国と言う国々で求められている短時間で成果を要求する成果主義と言う近視眼的価値観よりも、例え可能性として不確実でも有るかもしれないが、それでも何よりも時間を費やして信じて待つ事が、時には大切な事かも知れないと言う価値観を教えてくれる。これは中国などの東洋でも共通した価値観の1つだし、国の未来を100年単位で考え、未来のビジョンを描いていくと言う考え方だ。これは言い換えるなら、未だ見る事の無い未来に生れて来る子孫を生かし、信じる事でこれぞ、無償の人類愛だ。普段今の私達が忘れがちな価値観ですよね。
そして、誰にも未来の結果は断言する事など出来ないけれど、その未来に起こる良き結果を信じて、それに向かって努力して行く事こそが神を信じる事で真の意味での宗教と解いているのだ。こう考えると普段見聞きしている中東のイスラム教諸国圏の人々は過激なテロリストばかりがいると伝えるニュースばかりを信じてしまう事がナンセンスな事に気付く。何処の国にも、過激派はいるし、どこの宗教でも原理主義者のような過激な行動に走る人々は存在する。そして何処の国でも、一般庶民は、大方が善人であり、真面目に日々の生活を営み、家族を思いやる優しい人々なのだ。
この大富豪は、決して人間を称える事では無く、神の恩寵を信じて人々が協力して一つの目標を目視し、その目標達成に向けて人々の気持ちが1つなり、そのプロジェクトを完成させる事こそが大切な砂漠で釣りをするプロジェクトの真の目的だと言う。
素晴らしいではないか!未来の良き結果を信じて努力して、人を信じて行動する!
正に、「人事を尽くして天命を待つ」と言う、私達東洋人にはピタリとくる想いである!
まあまあ
軍人の彼がかわいそすぎるだろ!とか、ツッコミどころは色々あるけど、まあまあでした。主役の、演技は良かったです。
別に無理に2人をくっつけなくても、それぞれの相手と幸せに過ごしましたでいいんじゃないかなーと思いました。前日にシャルウィダンス見たからかな。
男って馬鹿よね…
アラブの砂漠地帯に鮭を放流して鮭釣り。
…外来種持ち込みによる生態系への影響は大丈夫なの?!と、思ったのですが、この映画にあるのは恋愛とお魚さんだけ。難しいことは何も語られない。
僅かに語られるのもイギリス国内の事情がほとんどで、アラブ側の事情は唐突にやってくる感がなくもない。
理系人間としては、種々の問題をクリアできるのなら、こういうプロジェクトに参加できたら楽しいだろうという気がしなくもない。
基本的に恋愛物で、ああいう風に行けばいいなぁ…という流れですが、男って馬鹿だなぁ…と。
まあ、三十路独男で彼女もいない自分ですが、同じシチュエーションに立ったら最後の台詞はああ言うだろうなぁ、とは思います。基本的に格好付けですから(笑
一番の被害者は誰か。
今作を観てまず感じたことが、他のレビューに書かれていて大笑^^;
一方向の物言いで大変申し訳ないが、映画では、
アラブ人って大富豪かテロリストしか観ていない気がする。だから、
今作のアラブ人大富豪が(イエメンのイケメン)善人なのか悪人なのか
そこがまず分からない。しばらく観ていくとお人柄が判明するが、
いやいや、顔だけじゃまだ分からないぞ。イエメンで鮭釣り?なんて
言ってるけど、ホントは鮭爆弾じゃないのか?(ごめんなさい)なんて
不謹慎極まりない妄想(だって仕方ないじゃない)すら覚えてしまう私。
もっと一般のアラブ人(すべて善人体制で)も描こうよ、映画界。
元も子もない話で始まって申し訳ないけど、
今作だって負けず劣らず元も子もない話^^;というか、現実味がない。
まさかノンフィクション…!?と思わせる軽妙な語り口と奇想天外な
公共事業?の破格体制に口アングリ…になることは必至。
ご安心ください、フィクションでした^^;
いや、でも、ここまでの話にするならコレ、実話であってほしかった。
ムリな話なのは冒頭歴然、ユアン演じる博士も
「何バカな話してんだ?アンタら」って顔で終始挑んできますからね~。
このブラック具合が堪らなく面白かった。
そう、今作で面白いといえるのは、ほぼそういったところに尽きる。
あり得ない計画をあり得る計画にしようと奮闘するコメディ?であり、
政治風刺を絡めてあり、恋愛話であり、偉大なる釣り人生の話である。
ハッキリいって、テーマが散漫なのだ。(あ、言っちゃった)
イエメンの鮭釣り…に観点を絞れば、それなりに観応えはある。
英国のやり過ぎ広報官(S・トーマス!)の猛暴ぶりには圧倒されるし、
やる気のない博士が自然と共存し、富豪や代理人と心を通わせるのは
観ていて心地良い。(なんたってあの奥さんじゃねぇ~^^;)
まさか、こんなところで、人生の転換期を迎えるとは。っていう、
誰もが(誰もじゃないけど)迎えるかもしれない、予期せぬ未来の扉を
開いてくれる不思議な作品なのだ。
…なぜ、このテーマだけに絞らなかったのだろう(爆)
ユアン博士と代理人エミリーとの恋愛(に至るかどうか)問題もさほど
ドロドロとかドラマチックに描かれるわけではないので、焦点が逸れる
心配はないものの、結局二人とも最愛(だった)人を差し置いて…という
半ば三角関係モノに発展させてしまったのがイタイ。
ユアンの奥さんはいいとしても(あれじゃあ、最後まで悪役だもんね)
エミリーの軍人恋人はどうなんだ?思わず「マイ・ブラザー」みたいな、
あんな展開になっちゃうのかと思ったが、あれ可哀相すぎやしないか。
まぁ…過去の遺物ってこういうことかと、お悔やみを申し上げるのみ。
鮭釣り計画の成功…と破壊、不倫問題のビックリ展開…と結末、
最後の後味ですら、不思議な方向へ持っていかれてしまうのである。
いや、爽やかといえば爽やかな結末になるのか?(博士が主人公だし)
不思議だ、不思議だ、と思っていたら、あっという間に終わってしまった。
せっかくの放流から遡上、とても楽しみにしていた映像は非常に少なく^^;
あっけないと言われればそれまでだが、やはり地域住民の理解が優先、
なんだか選挙活動と相まって、公共事業のあらましを見せられたような、
だけど命に関わるテロ(やっぱり描かれる)だけはご免だぞ!が強く残る。
イケメン大富豪の釣りへの想いは揺るぎなく、彼の一言一言にはその
偉大な人間性をはかることができるが、何事もまずは地域住民の理解、
志だけで物事は成功しない。ってそんな常套句に納得させられる作品。
まぁしかし、久々に普通の役のユアンが観られたのは嬉しい^^;
余談だけど、
私の地域でも小学校の児童が川に鮭の稚魚を放流し、それが見事遡上を
果たした。川をきれいに!のプロジェクトが身を結び、新聞やニュースで
何度も取り上げられた。確かにその喜びは大きい。
(釣りの極意は分からないけど、やはりひたすら信じて待つことなのね)
予定調和のストーリー。私は嫌いじゃないです。
砂漠の国イエメンで、鮭を釣る。そんな奇想天外なプロジェクトを描いた作品。
イギリス映画ということで、出演俳優陣は、当然イギリス人。でもその割には、あんまりクイーンズイングリッシュを強く感じなかったですね。ちなみに、監督のラッセ・ハルストレムはスウェーデン人のようです。
また、政府を上手く誂っているのもイギリス映画の一つの特徴では無いでしょうか。アメリカ映画でも、政府を誂う事はあるでしょうけど、これほどのユーモア(おちょくり?)で誂うのは、イギリス映画ならではと言って良いのではないでしょうか?
ストーリ的に、特に予想外の出来事はなく、「こうなるんだろうな」と思ったように物語が進んでいきます。いやぁ、ある意味期待通りの予定調和のストーリー。実は、嫌いじゃないです。でも、逆に言うと、ちょっとハラハラ・ドキドキの刺激が足りない気もします。政府のファンドか何かを制作費に活用しているようなので、それも仕方ないかもしれません。
予定調和のストーリーといっても、それなりに盛り上がります。最初は私も「イエメンで鮭って、ねぇ(笑)。」と言う感じだったんですが、物語が進むに連れ、「あ、これはもしかしたらイケるかも。」と言う気になってきてしまいました(笑)。でも、5000万英ポンドと言う、とてつもない巨費を投入するんだよなぁ。それは流石に無理か。
2012年12月13日、第70回ゴールデン・グローブ賞で、作品賞、主演男優賞(ユアン・マクレガー)、主演女優賞(エミリー・ブラント)にノミネートされました。
国家プロジェクトが生んだカップルの行く末
「砂漠で鮭が釣りたい」という大富豪の一言から始まるあり得ない話も、こうもトントン拍子に面白可笑しく展開すると立派なお伽話になる。
主人公は漁業・農業省に務める水産学者のフレッド(アルフレッド・ジョーンズ博士)。頭の中は海洋生物のことばかりで人付き合いがよくない。とりわけ上司との関係は悪く、唯一の趣味は“釣り”。釣りバカのハマちゃんよろしくデスクの引き出しに釣竿を隠して、自分のオフィスでキャスティングの練習?に励んでいる。これが後に役立つ。
アルコールは週末の夜7時だけという堅物で、物事を科学でしか捉えず、運とか偶然、奇跡というものを信じない。
彼にとってあり得ないものはあり得ず、不可能なものは不可能なのだ。そんな非現実的なことにかまけているヒマはないとばかりに、大富豪の代理人・ハリエットにあり得ないほどの無理難題を押し付ける。このタカをくくったフレッドと、平然と高額の資金をやり繰りするハリエット。二人のやり取りが愉しく、早くもロマンスの前兆を感じさせる。
フレッドにさりげなく“信じる”心を説く富豪のシャイフの存在が、荒唐無稽な話に一本、筋を通す。
この作品を観ていると、そういえば現代人って「やってみなければわからない」「どうなるかやってみよう」っていう冒険心がないよなーって思う。いま、私たちが使っているモノとか知識は、元はといえば失敗が当たり前の世の中で生まれた技術や理論が発展したものばかりだ。現代は初めから完ぺきを求めるあまり、結果的に心のゆとりの無さを生んでしまっているように見える。
ハリエットやシャイフとの出会いが、フレッドに“信じてみる”楽しさを教えてくれる。人を何かに立ち向かわせる原動力は「希望」なのだと改めて思わせる作品だ。
こんないい話を裏で引っ掻き回すのが、自分のキャリア以外頭にない首相広報官のパトリシア・マクスウェル女史。クリスティン・スコット・トーマスが「サラの鍵」とは180度違った演技で、利用できるものはなんでも利用する怪人ぶりを発揮する。首相とのチャットには大笑いだ。
さて国家プロジェクトが生み出したといえるカップルだが、フレッドには妻がいて、ハリエットにも恋人がいる。どちらに転んでもおかしくない展開に、二人が出す結論は観てのお楽しみだ。
砂漠でウォーミングハート♪
ほっこり 暖かな ラブストーリーでした☆=
タイトルから、フィッシングをすることに
重きをおいて見に行くと、
ちょっと印象が違うかと思います。
物語は 淡々と進み、恋の内容も、女性向けだと思います。
もうちょっと砂漠が見たかったけれど、
画面が常に 美しい作品でした。
万人受けとは 違うと思うけれど、
見終わった後に、川の流れのような清々しさが残ります。
現実的ではないけれど、、個人的には好きでした。 ^-^
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