「【ジャン・レノが崖っぷちの三ツ星レストランのシェフを演じるフレンチコメディ。料理は抜群だが、恋人との接し方が下手な若き天才シェフとの遣り取りがクスクス可笑しいです。】」シェフ! 三ツ星レストランの舞台裏へようこそ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【ジャン・レノが崖っぷちの三ツ星レストランのシェフを演じるフレンチコメディ。料理は抜群だが、恋人との接し方が下手な若き天才シェフとの遣り取りがクスクス可笑しいです。】
■三ツ星レストラン”カルロ・ラガルド”の看板シェフ、アレクサンドル(ジャン・レノ)は、審査会を前にスランプに陥り、三ツ星陥落の危機に。
追い詰められた彼が出会ったのは、料理の才能は抜群だが、こだわりが強すぎてトラブル続きで失業したシェフのジャッキー(ミカエル・ユーン)。アレクサンドルはジャッキーを助手に採用し、窮地を切り抜けようとする。
◆感想
・まさかジャン・レノが、このようなコメディに出演していたとは、全く知らず。けれども彼の大柄な身体は、殺し屋だけでなくシェフとしてもピッタリと似合うのだから、名優は凄いのである。
・今作を面白くしているのは、ジャッキーを演じたミカエル・ユーンのコミカル演技である事は、間違いないであろう。
料理は抜群なのに、恋人のベアトリス(ラファエル・アゴゲ)が目出度く妊娠したのに、プロポーズも忘れている。けれども、この人は憎めないんだよなあ。コメディアンの方かな。
・アレクサンドルとジャッキーが変な日本人夫婦ノグチ夫妻に扮し、“分子料理”なる全然美味しそうでない料理を、密かに味見に行くシーンなどは非情におバカだが笑えるのである。
・アレクサンドルの料理が古いと考え、嫌がらせをする若造のスタニスラス社長が、ジャッキーの料理を激賞する審査員達におべんちゃらをしている様を見て、社長の父から”お前はもう少し修行の必要がある!”と言われ、調理人に格下げするシーンは、可笑しかったなあ。
<そして、アレクサンドルは自分が作った料理だと思っている人たちに対し、”これはジャッキーの料理です。彼が私の後釜です。”と言い、ニッコリ笑って彼を正式に社長の父に雇ってもらうシーンは、ハッピーだったな。
今作は、ジャン・レノが崖っぷちの三ツ星レストランのシェフを演じる貴重なるフレンチコメディなのである。>