「スナイパーではありませんね」ザ・スナイパー odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
スナイパーではありませんね
モーガン・フリーマンさん、出演当時69才、もう十分良い仕事をされたのだから何度も車でひっくり返ったり崖を落ちたり、川に流されたりと酷い扱いの映画に何故出たのでしょうかね。まだまだやれるぞというアピールですかね。(実際はスタントマンがやるのでそれほど大変でもないのかな)
まあ、悪役としてもモーガン・フリーマンさんの映画だから根っからの悪人にはしないでしょう、女子供には手を出さないだろうとか、簡単には死なないだろうとか透けて見えてしまうのが難点かな。
手錠のままの逃避行の最中も崖から落ちそうなレイの息子を助けたり、アメリカの詩人、ロバート・フロストの「The road not taken(歩む者のいない道)」を引用して教養のあるところを見せていました。
男ばかりでは殺風景と思ったのかいきなりミーガン・ドッズさんの全裸シーン、さすがに脱いだのは代役だったとか。まあ、車やヘリコプターのクラッシュなど頑張っているのは認めますがテーマは何なのでしょう、原題はThe Contract(契約)、といっても律儀に殺しの請負を果たすというだけですから感心はしませんね。
それにしても、このプロット、いくら正義漢でも父親なら子供の安全優先にすると思えますが・・。
嫌味な女FBIは何なのだろう、単なる汚職役人なのか中途半端な存在で真の黒幕は隠れたままなのでサスペンスとしてはスッキリしない。
モーガン・フリーマンの殺しの手口は事故に見せかけて殺すのが売りらしい、ターゲットは結局事故死と告げられる落ちだったが途中では不本意にも銃で狙っていましたね、もっとも触れられたくないところを邦題に使うのも如何なものか。
結局、モーガン・フリーマンさんですからよくある勧善懲悪ものとは別物、読み通り特別待遇の結末でした。