爆心 長崎の空のレビュー・感想・評価
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短編集の作品の数々を無理にまとめたらこんな感じに仕上がった
原作未読
監督は『火垂るの墓(2008)』『こどもしょくどう』の日向寺太郎
原田裕文脚本作品初鑑賞
2013年の作品
北乃きい当時だいたい22歳
粗筋
喧嘩別れしたまま外出し恋人とホテルでエッチしている最中に自宅で母は心臓発作で亡くなった
母から電話があったが出なかった
母に謝罪できないまま母を亡くし自分を責め続ける大学生門田清水(きよみ)
かつて幼い娘を急性肺炎で亡くした高森砂織は娘との思い出の桜貝の幻影が見えてしまう
そんなある日砂織は妊娠する
清水の幼馴染でバイクショップで働く廣瀬勇一は砂織の妹美穂子と出会いエッチする
砂織にしか見えない桜貝を道で見つけ拾おうとしたら車に轢かれそうになったがすんでのところでたまたま近くを歩いた清水が救った
母を亡くした清水と娘を亡くした砂織の心の交流
砂織は婿養子を貰ったが両親と別居している
妹は東京で働いていたが実家に戻ってきた
砂織の両親は石橋蓮司宮下順子とガッツリだが清水の両親は佐野史郎渡辺美奈代とチグハグだ
父と母の年齢が離れすぎてるなんて珍しい話ではないが物語として必然性を感じない
2人とも長崎出身ならまだわかるが
映画comのレビューの評価は概ね高いがはっきりいって駄作だと感じた
脚本が酷い
全くつまらない
俳優陣の演技力でカバーできるレベルではない
一応は潜伏キリスタンや被爆二世とか絡めてきてるが申し訳程度
なんのためにこの映画を作ったのか見えてこない
原作を読んでいないせいもありタイトルの『爆心』もピンと来ない
数作の短編小説をまとめて短編集として発売するのは全く問題ないがそれを一つの物語にまとめて映像化すること自体少々乱暴すぎるかなと
砂織が自殺でもしたのかと思いきや白鷺ってなんだよ
白鷺じゃなくて僕が小首かしげるわ
東京に引っ越すとかノアの方舟とかなんとか言って自分が住んでいる小屋が火事になる勇一
小屋の中には十字架やマリア像があり勇一はキリシタンらしい
清水は勇一を救い出し2人はいかにも火事場から逃げ出した人あるあるの姿
駆けつけた砂織は桜貝が見えなくなっていた
手を握り合う清水と勇一
なんじゃこりゃ
広島も長崎も原爆を投下された都市という共通点があるが被爆地として比較すると長崎は地味な印象を受ける
1番と2番目の違いなのか名作『はだしのゲン』の舞台が長崎ではなく広島だからかそれはよくわからない
自分的には広島といえば「カープ!」「原爆!」「サンフレッチェ!」なのだが長崎というと「軍艦島!」「出島!」「ハウステンボス!」「原爆!」なのである
なぜだろう
配役
陸上部に所属する大学生の門田清水に北乃きい
幼い娘を亡くした高森砂織に稲森いずみ
バイクショップで働く清水の幼馴染の廣瀬勇一に柳楽優弥
清水の彼氏で医学生の山口光太に北条隆博
清水の母で心臓発作で亡くなる門田晶子に渡辺美奈代
清水の父の門田守和に佐野史郎
砂織の夫の高森博好に杉本哲太
沙織の妹の高森美穂子に池脇千鶴
沙織の母の高森龍江に宮下順子
沙織の父の高森良一に石橋蓮司
語りべはとても少ない
約20年前 職場の被爆者から 体験談を聞き取り調査したことがありますが…なかなか被爆体験は語られてこなかったそうで。
差別と偏見から 被爆者の子であるとわかると婚約が破談になったりしたとか。
そうした意味で 被爆体験談をなかなか口しないという描写は的を射ている
全体のテーマは 喪失感と捉えた
突然やってくる愛する人たちとの別れ 喪失感から逃れようともがく姿 埋めようない心に空いた穴
自責の念にさいなまれる主人公ら
路面電車 坂道 教会 唐寺 海 長崎の風景が随所に織り込まれていました
題材からしても派手さはありませんが 女優が化粧なしで演じたこの映画 裸の心で見てみて下さい
誠実な描き方が、心に深い感動を与える。
「長崎」という名を聞くと、日本史に興味を持つ者の心には、様
々な想いが湧く。それは、荒ぶる戦国の中に宗教に救いを求めた
衆生に対してであり、世界の宗教史でも特筆される真摯な殉教者
たちへの共感であり、国論が揺れた幕末に海外に雄飛を企んだ英
傑についてであり、一発の原爆に生を断ち切られた被爆者達が被
った運命への憤りであり。
長崎が被ってきた歴史の波は、重層的で、かつ荒いように思える。
本作では、現代の長崎に生きる人々を描く。彼らは、何を心の裡
に抱え、過去の出来事にどう苛まされ、どこへ行こうと望み、誰
と将来を歩もうするのか。それらの思いを淡々と、丹念に描く。
冒頭、主人公の母が心臓発作でなくなる。その悲しみに心を乱さ
れつつ、過ぎてゆく毎日を生きてゆく北乃きいさん演ずる主人公。
そして、5歳の娘を亡くして1年、悲しみから立ち直れないまま
の稲盛いずみさん演ずる高森砂織。本作はこの二人の女性の受難
と再生がテーマである。が、そのテーマを補強するようなエピソ
ードも複数流れている。それは、辛い被爆体験を殻に閉じ込めた
ままの高森砂織の両親の告白であり、柳楽優弥演ずる主人公の幼
馴染の、離島の貧窮の現実からの脱出である。
登場人物たちの再生が、8月9日に起こった複数の出来事によっ
て、どのように成し遂げられていくか。彼らの再生は、長崎の歴
史とどうやって折り合いをつけるのか。
本作では複雑なテーマを扱うに当たり、御涙頂戴的な演出や、原
爆投下後の酸鼻な衝撃写真も極力避け、淡々とした描写の中で感
動と余韻をもたらす。
原作は未読である。が、パンフからの情報によれば、原作では6
話の連作短編であり、それらを本作にまとめ、しかも主人公は映
画独自の登場人物という。もはや小説とは別の、新たな作品の創
造といっても過言ではないかもしれない。
今回は、友人の高校時代の同級生が日向寺監督ということで、本
日、初日の舞台挨拶にお招き頂いた。監督並びに俳優の皆様、音
楽担当の小曽根さん、小柳ゆきさんと、同じ空気を共有させても
らった。素晴らしい時間を共有させてもらったことに感謝。お招
き頂いた友人にも感謝。
追記・・・1ヶ月ほど前、NHKの取材班の手による「原爆投下 黙
殺された極秘情報」を読んだ。その中で明かされたのだが、九州
方面にボックスカーが飛行していることは、事前に日本の情報班
ではキャッチしていたとか。それを読んでいただけに、なおさら
本作の淡々とした描写が心に沁みた。
2013/7/20 東劇
真剣に生きる
長崎を舞台にした映画で、原爆についてのものと思っていたのですが、
原爆ばかりの話でもなく、主人公の生き方についての葛藤についてもありました。
長崎での撮影がほとんどで、長崎出身の方は撮影場所がすぐに分かると思います。
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