「映画だとね・・・」悪の教典 roraさんの映画レビュー(感想・評価)
映画だとね・・・
原作を読んでいたからか、期待しすぎたからか・・・
全体的にちょっと雑な感じがしてしまいました。
前半は、蓮見が生徒にも先生にも信頼される人気の教師という仮面の部分を描いていて、でもそんな仮面に密かに気づいている者もいる、、、という展開は良かったのですが。。。だんだんと本性を現してきて、問題児の蓼沼を殺し、蓮見を調べていた早水圭介を殺し、蓼沼の携帯を所持していたのを見られた美彌を殺し、その美彌を屋上から転落させたことに気づきそうになったクラスメイトを殺し・・・自分にとっての都合の悪くなった「邪魔者」を次々と消してゆく蓮見の殺人スパイラルの行きつく解決法が「クラス皆殺し」となったわけだけど、それぞれが殺されることになった動機も、クライマックスである「クラス皆殺し」に至る心理描写があまり丁寧に描かれてないのが残念。原作読んでない人はわかったのかな?
殺戮が始まってからも、なんだか駆け足すぎて・・・
本当にバンバン撃って殺しているだけで、犯人がじわじわと迫ってくる恐怖感に欠けてる気がしました。個人的には、保健室のAEDのくだりはクラスの団結を表す大事な場面の気がするので、原作通りがよかったな。
それから、登場人物を簡素化したいのかわかりませんが、、、あの柴原がドラムの達人!?というのはどうなのですか。
蓼沼を原作より早く始末しちゃったからだと思うけど柴原はもっと卑劣で「特技は暴力」くらいの最低人間で描くべきで、園田先生はどこに行ったの~><
まぁ文庫本2冊分を2時間の映画にすると、色々とはしょらなければならないところは仕方ないとしても、原作を読んでいない人は、この流れがわかるのだろうか?と思うところが多々・・・。ドラマ化で11話くらいかけてやらないと、深々とした恐怖感は描ききれないのでは。この内容だとドラマ化は絶対無理だけどね^^;
最後にTo be continued となってたけど、もしや続くのかしら!?