劇場公開日 2012年11月10日

「伊藤英明は嫌いになっても海猿は嫌いにならないで下さい」悪の教典 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0伊藤英明は嫌いになっても海猿は嫌いにならないで下さい

2021年12月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

単純

TOO YOUNG TO DIE!
2回目の鑑賞
映画館では未鑑賞
いずれもDVD
序章未鑑賞
原作未読
原作は『黒い家』『青の炎』の貴志祐介
監督と脚本は『妖怪大戦争』『スキヤキウエスタンジャンゴ』の三池崇史
意外にも三池監督が脚本まで携わったのは3作品しかない
監督の思い入れも強いんだろう
伊藤英明の代表作といえば『海猿』だがこの作品もexcellent!

高校の英語教師蓮実英司(ハスミン)はサイコパス
受け持ちのクラスの生徒の皆殺し計画を実行する学園パニック映画
それを思えば単純な話

職員室の先生方が賑やかな顔ぶれ
生徒側もなかなか
被害者の女子生徒役に松岡茉優伊藤沙莉岸井ゆきの山崎紘菜などがいることも見所の一つ

滝藤が演じたモンスターペアレントが着ていた勤め先の制服であろう西湖屋は小ネタか

はっきりいってこういう作品は大嫌いだ
『バトルロワイヤル』『神様の言うとおり』『ブレイブ -群青戦記-』10代の若い子たちがたくさん殺される設定の作品は枚挙に暇がない
こういう映画を作る方も作る方だしこんな悪趣味な映画を嬉々として心の底から楽しめる人たちを僕は軽蔑せずにいられない
そのくせ実際に起きた大量殺人事件には心を痛めヤフコメとかに「ご冥福をお祈りします」とかテンションMAXで書き込んだりする
フィクションとノンフィクションは別だというが鵜呑みにはできない
こういう映画をつくるのはおそらく日本くらいでアメリカやヨーロッパや韓国やインドは実際の事件を元にしたドキュメンタリータッチ以外ないのかもしれない
勉強不足のせいもあるだろうが少なくとも海外でこういった作品と同類の映画を自分は知らない
生徒たちの親など悲しみに暮れる遺族とかの光景は完全に省くためかなんだか薄っぺらい
三池も神の意思か
国民性なのかしれないが共感できない
殺されるのが罪なき中高生というのが理不尽
ケンペーくんが朝日新聞全社員を皆殺しにするという内容ならスカッとした可能性なくもないが
それなのに何故観るのか自分でもよくわからないが原作厨が漫画原作の映画を懲りずに観てしまう病的なものだろう
深く考えても仕方がない
だが自分は映画の出来そのものが良ければどんなに嫌いでも高評価する
自由律が嫌いでも優秀なら才能あり認定する俳句の先生のように
これは佳作の部類
90分を大きく超える映画は苦手な人でも長くは感じないだろう

高校の制服が『バトルロワイヤル』に似ている
オマージュか

To Be Continued
続きは?

コメントする
野川新栄