劇場公開日 2012年4月28日

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「キム・ユンソクの快演に舌を巻く意外と爽やかな青春譚」ワンドゥギ よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0キム・ユンソクの快演に舌を巻く意外と爽やかな青春譚

2018年5月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

喧嘩好きの高校生ワンドゥクは、身体に障害のあるタップダンサーの父と、父を尊敬する余り家に居着いた叔父と三人暮らし。彼の頭痛の種は隣家に住む担任教師ドンジュ。ワンドゥクを口汚く罵り、ワンドゥクの家に支給される生活保護の食糧を巻き上げ、勝手に家に上がり込んで酒を飲み倒す、やりたい放題のドンジュに頭を抱える毎日が続いていたが、ある日ワンドゥクはドンジュから実母の存在を知らされる。突然の母の訪問に戸惑うワンドゥクは父、そしてドンジュの知られざる素顔を知ることになる。

身体障害者、知的障害者や外国人不法労働者に対する差別というタブーに踏み込みながらも、ドン底の生活の中でも明るさを失わないワンドゥクの青春譚として纏められた爽やかな小品。型破りな教師ドンジュを演じるキム・ユンソクの怪演が凄まじく、狂犬のような犯罪組織のボスを演じた『哀しき獣』、クールな怪盗を演じた『10人の泥棒たち』とはまた全然異なる、年柄年中エンジのジャージ着用で執拗にワンドゥクにつきまとう謎の教師を軽快に演じて全盛期のデ・ニーロを彷彿とさせる変幻自在ぶりに圧倒されました。ワンドゥクは喧嘩好きなので、もはや韓流の国技とも言える跳び蹴りが何度も観れます。

よね