劇場公開日 2025年1月24日

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籠の中の乙女のレビュー・感想・評価

全47件中、1~20件目を表示

4.0健全さの中に狂気を宿らせないために

2024年4月18日
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鑑賞方法:その他

知的

「ランティモス映画は教育によろしい」という暴論は私の持論なのだが、ランティモスに教育をさせるのはダメなのがよく分かる本作。これは犬に大変失礼だが、犬も手懐けられない父が子どもをしつけようとしたら、軟禁して暴力で支配するしかないだろう。しかも言語における社会通念上のシニフィエとシニフィアンをぐちゃぐちゃにさせるとかヤバすぎる教育だ。

もし外の世界を知らなければ、ホームビデオをハリウッド映画のように喜んだり、飛行機の大きさを手のひらサイズだと思うのだろうか。そしてシールをもらって喜び、プール遊びをすることにいつまでも楽しみを感じれるのだろうか。さらに性行為は?

子どもを犬のようにしつけようと手中には収められない。暴力性は突発的に生じるし、巣立ちしたい本能は備わってしまっている。

ラストの不穏さが末恐ろしいが、健全さの中に狂気を宿らせないために教育的に見直したいと思う。いやむしろ健全さを求めることが狂気なのか。

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まぬままおま

3.5不快感を作品にする変態

2024年11月27日
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鑑賞方法:VOD

ヨルゴス・ランティモス監督といえば、シュールでテンションの低い作風の人と思っていた。それであながち間違いではないだろうが、後発の作品を観るに、テンションの低さは余り関係がないようだ。(本作のテンションは低いが)
ランティモス監督は、普通から少しズレた人を描き、そのズレから派生する普通ではないことを最大限に膨らませる。つまり、行動が極端で気持ち悪いのだ。
私のような普通のつまらない人間に理解ができるギリギリの行動をとらせ、居心地の悪さを生み出す。
それがシュールなコメディでもあり、不快感でもある。
ランティモス監督は、不快感を作品にする変態なのだと分かった。

ではこの作品の話をしよう。
本作は、そんなカテゴリがあるのか分からないが「トゥルーマン・ショー」や「ブリグズビー・ベア」のような閉じ込められた人の物語だといえる。題材自体は珍しいとはいえないわけだ。
それでもどこか、今まで見たことがない感覚に陥るのが、ランティモス監督らしい不快感の創出ということになるだろう。

閉じ込められた人は、どの作品でもどこか幼稚だ。幼稚さから抜け出すのは、好奇心と、それを埋める経験からくる。世界が狭く、必要な経験を得られなければ幼稚なまま体だけ大きくなるというわけだ。
この幼稚さもランティモス監督は最大化する。価値が分からないからお札と硬貨を交換する子どものような行動を成人した体で行う姿は、理解、憐れ、笑い、複雑で様々な感覚を与えてくる。

しかも、その根源となる「お父さんが仕向けていること」の理由が説明されないことにも気持ち悪さがある。
軟禁しているまでは、理由を推測できなくもない。しかし、軟禁以外の強いていることになると途端に理解不能になる。
このわけの分からなさもまたランティモス監督が生む不快感の正体だろう。

つまりランティモス監督は、なんか適当に作品作ってそうに見えても巧妙に仕組んでいるのだろうなと分かるわけだ。
その仕掛け自体を理解できるかどうかはまた別の問題になるわけだが。

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つとみ

3.5いついつ出やる。

2024年11月20日
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鑑賞方法:映画館

笑える

難しい

熱心な教育も過保護も、当事者が嫌で身にならないと思えば虐待になり得る。子供は親の玩具じゃない!って言っても、リセットの効かない育成ゲームな事に変わりはない。

名曲のトンデモ翻訳や名物「謎ダンス」などちょっと笑えるけどどこか突き刺さる部分があるのは、普遍的なテーマである愛情とは何か、という再考だからかもしれない。
ふと思い出した、いつ見たかは覚えていないが、4Kレストアの一報によせて。

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や

2.0わたし的には残念

2024年9月15日
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ちんく

3.5全て自分で管理して支配したい人=男

2024年4月8日
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鑑賞方法:VOD

笑える

怖い

「ロッキー」と「ジョーズ」と歌 "Fly me to the moon"(父親による正しくない訳詩つき)にこの映画の中で出会えてほっとした程、親子間も夫婦間もきょうだい間も変てこな家庭の話だった。母親がカセットテープを通して子ども達に教える語彙レッスンが不思議。対象となる語は、新しいもの、家にいては見えなくて出会えない事物に限られている、海とかゾンビとか高速道路とか。家では普通に話していたし基本語彙は正しく学習している。飛行機が今の東京都内みたいに頻繁に上空を飛んでいる。飛行機の音も聞こえるし機体も庭から見えるし、飛行機オモチャを塀の外に投げる遊びもしてるから、飛行機は飛行機として知っている。

もう大人の体なのに長男も長女も次女も子どもみたい。次女が一番まともでしっかりしていて長男が一番幼くて変。長男の部屋の壁は真っ白で絵もポスターも貼ってない。その代わりベッドのヘッドボードにベタベタ貼られた小さいシールとそれを指差しして確認する長男が不気味。ご褒美に父親から貰うんだけどこんなのをセックスする年齢の男が喜ぶなんて!

外の人間は外の世界を持ち込んで来るからと、クリスティーナはクビ、息子には今度はあまり若くない女性を、と言いつつ、外部からはダメだと言ってたから、結局二人の娘のどちらかを息子に選ばせることにした父親。バスルームにいたあの二人は長男の妹達に見えましたが間違っている?選ばれたのは長女で母親が彼女の化粧と髪をとかす手伝いしてたように思った。

両親の結婚記念日で踊る姉妹。妹は早々に疲れて退場するが姉は一人で最後まで踊りきる!暗黒舞踏か体ぐにゃぐにゃ体操か凄くシュールで兄のギターのメロディーと無関係。このてんでばらばら感は笑えた。

「ロッキー」見たから鉄アレイも平気な長女、血だらけになりながら犬歯を無事取ったがその後が問題!パパに依存していてはだめだよ。パパが言ってた「家から出るには車が必要」に縛られていた。家から出るというのは本当に自分一人で誰の力も助けも借りずに自分の足で出ることなんだよ、と言ってあげたかった。

父親は大きな工場の社長っぽいが何か危ないヤバい物を作ってるんではないか?と思った。その意味ではピュー主演の映画「ドント・ウォーリー・ダーリン」を思いだした。家にいる主婦の妻達はなあんにも知らされず籠の鳥状態。他人依存症と血だらけシーンに関してはギリシャの映画「PITY ある不幸な男」を思い出した。調べたらなんと!「PITY」もこの映画も「ロブスター」も「聖なる鹿・・・」も脚本を手がけているのはエフティミス・フィリップ!ランティモス監督も変だけど脚本家フィリップも相当変わってる!ギリシャの映画、面白い!

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talisman

2.0はあ

2024年4月5日
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この監督の映画は見るたびになんか疲れるんだよなぁ
でもどこかしら引き込まれていくから見てしまう
今回のはイカれ親父がどうにも共感できないなあ
子供は親のおもちゃじゃないんだよ
しかし性的シーン多めなのにまったくエロさがないのも不思議
ところどころに痛々しいシーンがあるが猫はダメダメ
親の教育って子供に本当に影響があるよね
バカが育てると子供はロクなことにならない
このところの日本でもあてはまるねえ

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まあ映画好

1.5

2024年3月26日
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「聖なる鹿殺し」に引き続き、見てみた映画。
いやーなんだかゴールのない、結論のない映画を見ているようで、途中で挫折しそうになった。でも最初の30分くらいの家族の会話が、聖なる鹿と似ていたかな…何かあるこの家族、とは感じながら見ていた。

結論から言うと、私の解釈としては昭和オヤジ(日本じゃないけど)が独裁国を建てて自分勝手に暮らす家族の成れの果てが描かれているのかなと。
ただ、昭和オヤジたちは、はっきり言わないと分からないのよ(笑)もう少し明確なメッセージとして伝えないと、風刺した甲斐がない、とか思っちゃって…
アカデミーにノミネートされたんですね、これ…

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Camme

3.0難しい

2024年3月6日
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ひゃー、そんな話だったのか。みんなこれすぐわかるの??自分の映画を見る目に自信をなくしてしまった。

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ouosou

2.5言葉

2024年3月2日
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トンチンカンな言葉を覚えさせているのがおもしろい。
歯のシーンはさすがに顔が歪んだ。

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ABCD

1.0好きか嫌いかと聞かれたら

2024年2月24日
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寝られる

喰い気味に嫌いと答えるな、きっと。

世間から隔絶されて育った長男、長女、次女の三人の子供とその両親の物語。子供と言ってもそこそこいい年齢で、長男は20代前後まで成長している。

意味が分からないように、言葉と意味をリンクさせずにでたらめな言葉の意味を教える両親。テレビやラジオはもちろん、本さえも与えず極端に情報が限られた世界の中で暮らしている子供たちには親から与えられる情報が全て。それ以外の情報ソースを持たないため盲目的に信じるしかない。

しかし、長男ももういい歳に成長してきて性欲を持て余しつつあることを懸念して、父親の会社の女性クリスティーヌを性欲処理にあてがう。すると、家族以外で子供たちが唯一接することのできるクリスティーヌから漏れてくる情報が、子供たちが盲目的に信じていた今の世界に影響を与え始める。

この映画はあれだね、考えるな!感じろ、的な、ブルース・リーの名言を地でいく感じの映画やね。全部が不穏、全部が狂ってる。でも、その世界に滑稽さとか淫靡さとかが感じられず、また絵面もなんとも地味で娘二人は絶妙な感じで可愛いと綺麗の間を取って十で割ったぐらいのお顔立ちだし、息子も全く不細工ではないけど、華のなさったら。

映画の序盤からもうボカシの連発で、クリスティーヌがお兄ちゃんの部屋に入るや否やボカシスタート、更にデカくなるボカシ。しまいにはオヤジ脱いでボカシ(いらんわい!)かあちゃん脱いでボカシ(ぐぬぬ~)と映画の30%はどこかしら誰かしら裸。でも許しがたいのは、全く、まーーーったくエロさが無い。こんなにやらしーって思わない裸あるんかな、と思うぐらい。

もう、タブーってなんですか?って展開も色々ありでしんどい上に背景も設定も何もかも全て感じろ、というスタンス。オチはもちろん言えないけど私的には無しですね。
じゃあ今までのは何だったのか、この映画をずっと観ていたのはなんだったのか、そこを放棄されるとじゃあこの映画って何なのよ、と小一時間問い詰めたくなる。

なんじゃこりゃは数々あったけど、時間返してって言いたくなるタイプの映画を観たのは久しぶり。

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ハルクマール

3.0塀の内で飼われる犬…籠の中の家族?

2024年2月15日
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怖い

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しろくろぱんだ

ク◯ジジイの妄想的地雷映画。

2024年2月10日
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マサシ

3.0スーパーシュール。毒親家庭

2024年2月6日
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いやいやいや、気持ち悪いが褒め言葉になりそうな映画だな。この監督日常の広げちゃいけないほつれと言うか、見るべきでない嫌悪感の穴に焦点を当てる天才なのでは。

全体の感情が抑えられてる事で見る側の内面にある感情を見ざるをえなくなるというか、味気ない無機質な絵に自分の中にある生の感情がソースになって乗ってしまい、嫌〜な味わいのパンを食べてるみたいな気持ちになりますね。

他人の家にある自分と相入れないルールや独特の常識みたいなものを見た瞬間のえっそんな感じなんだをよくもこんなに広げに広げたなみたいな。ヘンテコすぎる!このヘンテコさはコメディ枠におさめるしかないのかな。

世の中でいう汚れやタブーを無いものとして頭っから持ち込まないで作った世界ってこちら側から覗いたらタブーしかない。出だしが単語の意味を曲げて教育しているシーンなのからして通常の価値観で動いていない空気感全開で始まり、自分の当たり前との齟齬から妙な居心地の悪さが付き纏う。この家の両親基準で選別した混ぜ物のない世界が完成しているが、装わないピュアってとても生々しい。

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てけと2

3.0タイトル通り😎

2024年1月31日
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怖い

籠🟰家
裕福な豪邸に住み、子供3人と妻との生活を異様な世界観でサスペンスかの様にした映画でした😱

家から一歩出たらカオスな世の中で、外側に出さないように子供達を徹底的に洗脳し、金を使い長男に性的な欲望を満たす親。

想像通り、成長しているはずの子供達は未熟で、狂気でイカレています。

両親も、子供達を守る為にと思いつつ2人共に支配欲の塊でしか無い映画でしたね🤯

無さそうでありそうなストーリーに引き込まれて、印象深い映画でしたね。

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アキより

4.5リアル『トゥルーマン・ショー』

2024年1月28日
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これ要するに「自力で『トゥルーマン・ショー』やってみた」の映画…という理解です。

箱庭環境での子供の養育、イカれた父親の偏愛、子供の自立・親離れなど、『トゥルーマン・ショー』(1998)との共通点が多かった。

そもそも『トゥルーマン・ショー』だってかなりショッキングな作品です。しかしそれをここまでショッキングにやりますか!更にシュール・ギャグを散りばめますか!

あまりに生々しいバイオレンス描写の一方、躊躇や恥じらいや色気のない性行為の描写は、何というか非常に「乾いて」います…。うーん…この監督、真性の変態でしょ。

でもその変態性を絶妙な味わいへと昇華できるのは凄いことだと思います。

それから、冒頭に言葉遊び(?)が描かれ、その後もしばしば言葉の意味置き換えを明示するシーンがあるので、もう全体的に登場人物たちのセリフに信頼が置けなくなります。

これきっと監督さんが「言語」というものを信頼していないんでしょうね。

さらに、身体はすでに充分大人になっているのに内面は子供のままな登場人物…これも監督さんの自己アピールというか自己投影ではなかろうか。

残虐性、冷静な性コミュニケーション、非論理性、アブノーマル、幼児性…つまりこの監督、本物の天才ですわ。(もしくは天才の紙一重)

監督さんみたいな天才にとっては、自分自身が日々生活しているリアルなこの世界、おそらく非常に不条理でシュールに感じられることでしょう。逆に凡人には、監督が作り出した映画の中の世界こそ不条理でシュールに感じられるという仕組みですね?

この映画、天才の頭の中の世界を覗く映画でした。いや凄いものを見てしまった…。

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ケンイチ

4.0この家族、おかしい

2024年1月3日
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雨雲模様

3.5籠の鳥

2023年10月12日
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笑える

怖い

知的

プール付きの庭がある豪邸に住む家族。子供たちはその家に隔離されて育てられている。父親からは外の世界は危険だと教えられており、それを信じているさまはシュールであり、滑稽でもある。

父親は大切な子供たちを危険な外の世界から守りたいという思いからの行動なのか、あるいは子供たちをずっと手元に置いておきたいという支配欲からの行動なのであろうか。
この家の支配者は間違いなく家長である父親であり、そんな父親に妻も子供たちも逆らうことはなく父親の言うことを信じきっている。外の世界は危険なのだと。

しかし、長男の性処理のために雇った外部の女性から外の世界の情報を知った長女は父親に対して疑問を抱く。そして彼女はこの牢獄からの脱出を試みるのだった。

家父長制、そしてその背後にある全体主義を皮肉った作品なのであろうか。あるいは単純に親のエゴを描いたシュールな作品と解釈するべきか。極力説明が排されているため観る者の想像力を搔き立てる。

個人的には本作を観て星新一の短編、「月の光」を思い出した。赤ん坊のころに引き取った少女を育てる金持ちの男は少女を溺愛して、部屋に閉じ込め、言葉も教えず、食事も自分からしか与えなかった。少女もそれに満足している様子だった。しかしある時、男は事故で死んでしまい、男の執事が代わりに少女に食事を与えるが男以外からの食事を食べようとはせず衰弱して死んでしまう。
太陽の光を失えば月は輝くことはできない。愛する少女を自分の手で守りたいという男の思いが結局は少女を不幸にしてしまう。強すぎる依存関係は時として共倒れを生むのだ。

父親の言うことを信じきっている長男はもし父親が死ねば生きていけない。それでも一生をあの家で暮らしていくのだろう。籠の鳥が空に飛び立つことなくその一生を籠の中で終えるように。

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レント

3.5頑張れ長女

2023年9月7日
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おんこ

3.0【ヨルゴス・ランティモス監督作品の中でも、最も不条理でブラックシュールな作品。親の妄念で子供を外界から隔絶された”籠の中”に閉じ込めて置くと、子供はオカシクなり、家族はいつか破綻します・・。】

2022年11月3日
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悲しい

知的

難しい

■ギリシャ郊外の裕福な家庭。
 一見普通に見えるこの家だが、外の世界の汚らわしい影響から守るため、両親は子供たちを家の中だけで育てていた。
 そんなある日、父親が長男のために外の世界からある女性、クリスティーナを連れて来たことで、子供たちの心に変化が起き始める。

◆感想

・劇中、長男と姉妹の名前は一切出ない。もしかして、名前が無いのかもしれない。

・劇中、クリスティーナと長男のSEXを始めとして、矢鱈に無表情なSEXシーンが多い。

・両親は子供達にテープを通して、嘘ばかりを教える。

・子供たちは、遊びをするが普通の遊びではない。

・長男は、平気で猫を惨殺する。

・長女は外界から来た、クリスティーナの持っていたテープを手に入れ、外界に興味を示し出す。
そして、自ら犬歯を叩き割る。(当然、痛そうである。)そして、父親の車のトランクに入り、外界へ・・。
ー 今作の英語の題名は”Dogtooth"である。-

・家を支配する父親は、クリスティーナの家を訪ね、彼女をビデオデッキで殴りつけ、罵りながら部屋を出て、新たな息子の相手の女を2名連れてくる・・。

・ラストは父親の車のトランクがアップになって終わり・・。

<ヨルゴス・ランティモス監督作品の中でも、最も不条理でブラックシュールな作品。
 家族の絆を誰にも壊されたくない父親の妄執と、それに振り回されて育ったどこかがオカシイ子供たちの姿を独創的な視点で描き出す。
 外界から、遮断された家庭の中に渦巻く不条理と狂気が不気味な作品である。>

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NOBU

1.0最後まで観るのが苦痛

2022年7月14日
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主題は支配だと思う。
解説を見ると、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリ受賞、アカデミー賞外国語映画賞ノミネートとある。
カンヌ(私見)らしい選考とは思う。家庭や国家の教育と支配に対する非難や警鐘が含まれるのかもしれないが、個人的には好きな表現のジャンルじゃない。

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ビン棒