「良作!スバラシイ」REC レック3 ジェネシス くろまめさんの映画レビュー(感想・評価)
良作!スバラシイ
続編と聞くと、必ず前作の脚本や撮り方や演出以上のものを期待する人が多いが、それが必ずしも正しいとは限らないと思う。
今回では、前回のような推理的要素を期待すると、かなり期待外れである。
しかし、ホラー映画好きとしては、かなりの高評価だった。
前作の手法であるPOVを思いきって捨てたことにより)、映像として、かなり見やすく、話も簡潔にまとめられている。しかも「POVに頼る映像」ではなく所々で効果的に使われているのがより好印象。
この思い切りのよさは評価すべきだと思う。
話も、これ以上ないくらい単純化していて、一見薄っぺらいように感じられるが、しっかり監督の言いたいことは伝わってくる(中途半端に宗教くさいが、実はそれすら狙いで「笑い」につなげているのがスゴイ)
所々にユーモアを交えて(ゾンビになってもやたらニヤけているおっさんとか、時代錯誤の甲冑を着込んで気合十分でヒロインを救いに行ったのに、瞬殺されるメイドと、それをあっさり見捨てる主人公等)爆笑させられた。
このギャグを入れることによって、テンポがよくなり。話が重過ぎてメッセージがぼやけがちにならないようにも調節してある。
映像では、血まみれのウエディングドレスにチェーンソーという、かなりカッコいい映像を見ることができる(女優も綺麗なのでサマになる)
また、マニアにはたまらない、俗にいう「切り株映像」もしっかり押さえている。この辺はホラー映画のツボをしっかり押さえていると思う。
「監督!わかってらっしゃる!!」と言わざるを得ない。
最後に、これは個人的見解だが「映画は楽しませたもの勝ち」だと思う。
そう視点で見ると、ホラー映画としてツボを押さえつつ。しっかりとした笑いと恐怖のエンターテインメントを意識させてくれた良作であると思う。